昨日のブログに続いて、地域別の情報をお届けします。
通学時間もまた、私学経営にとって重要な情報でしょう。
日経新聞より。
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総務省の社会生活基本調査によると、2021年の平日の通勤・通学時間は平均38分で、前回16年調査より3分短くなった。調査時期は21年10月で、新型コロナウイルス感染拡大の「第5波」が収束した時期にあたる。47都道府県のうち31都道府県で時間が減っており、リモートワークの定着や職住近接志向の高まりが影響した可能性がある。
このデータは10歳以上で集計されており、働いていない人も含んでいます。
通学時間が含まれているということですね。
また上記にもある通り、調査時期が2021年10月であることに十分ご留意ください。
昨日ご紹介した「東京への人口揺り戻し」よりも古い情報となり恐縮です。
ただ、これもひとつのトレンドを示していることは事実です。
下の表を見ますと、最長45分、最短27分と、その差は決して小さくありません。
まずは通勤・通学時間が短い地域についての解説を。
都道府県別で最も短いのは山形、徳島、愛媛の27分だった。愛媛県民の約4割が暮らす松山市は商業施設や病院などがほどよくそろい、生活圏がコンパクトにまとまっている。市中心部から松山空港までの距離も車で20分ほどと手ごろで、同市まちづくり推進課の担当者は「家賃が安く、市内に居住して働く人が目立つ」と話す。
働く人たちにとっては、一概には言えないかもしれませんが、
やはり通勤時間の短さは魅力でしょう。
その意味で、こういった地域に住む方々は職場の近さが
職業選択にも影響を及ぼしている可能性があるように思います。
一方で、通勤・通学時間が長い地域はどうか。
通勤・通学時間が長い上位は東京・大阪・名古屋の三大都市圏が占め、首都圏1都3県はいずれも45分と全国で最も長い。国勢調査によると自宅がある市区町村から他の市区町村へ通勤・通学する人の割合は1都3県では33~39%。全国平均の26%に比べて目立って高い。郊外の住宅地から都心のオフィス街に通う人が多い分、通勤時間も長くなりがちだ。
通学に絞って考えた場合、上記地域に住む子どもたち、
あるいは各家庭では「ある程度通学時間がかかるのが当たり前」
という意識もあるように感じます。私は富山出身、大阪在住ですが、
富山では通勤・通学にかけてもよいと思える許容時間が
大阪よりもはるかに短いと実感することが多くあります。
ニッセイ基礎研究所の岩崎敬子・准主任研究員は「通勤時間が長い人は通勤時のストレスや時間の制約などで幸福度が下がる傾向があり、コロナ禍でリモートワークを経験した人は通勤時間短縮への意識が高まっているとみられる。企業の人材獲得戦略などにも影響を与えていく可能性がある」と話している。
貴校園の教職員採用と生徒募集の両面から、
通勤・通学時間についての情報はある程度整理しておかれてもよいかもしれません。
今回の統計を参考に、焦点を絞った人事・募集対策をご検討ください。
(文責:吉田)