寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

大阪の学校経営コンサル会社/株式会社ワイズコンサルティングが、学校経営に関する情報を収集し発信するブログです。

部活引率「事前承認を」 国、校長に安全管理要請

部活動における安全確保要請がまた一段強まりました。

日経新聞より。

 

www.nikkei.com

(会員限定記事となっております。ご了承ください)

 

福島県郡山市の磐越自動車道で北越高校(新潟市)の男子高校生が死亡したマイクロバス事故を巡り、文部科学省と国土交通省は(6月)30日、部活動遠征など校外活動時の移動に関する安全確保策をまとめた。

 

 

各校園ですでに内容のご確認は済んでいると思いますが、

どれも当たり前の内容と言えばそれまでで、

これまでの運用が杜撰になっていなかったか、

改めてご確認いただく必要があると感じます。

 

ちなみに、先日起きた事故では、

当該部活動の遠征計画を学校側が把握しておらず、

安全管理が顧問任せになっていたことが問題視されました。

おそらく、同様の状況になっていた私学は決して少なくなかったでしょう。

これを機に、部活動についても学校がその内容を把握できるよう、

学内のしくみやルールを変えていただくべきだと感じます。

 

生徒のために、という美辞麗句のもと、

それが真の意味で生徒のためにはなっていないにもかかわらず、

刹那的な満足度を上げる方法が採用され、

外形的には学校が顧問にすべてを丸投げしているように見える例は

これまで本当に多くあったと思います。

かけがえのない命を守るため、特に事故の起きやすい部活動においては

徹底した学校による管理と状況把握が必要です。

私学として、心して対応いただければと思います。

 

(文責:吉田)

www.ysmc.co.jp

文科省、学習向けAI整備

学習用のAIが整備されるようです。

日経新聞より。

 

www.nikkei.com

(会員限定記事となっております。ご了承ください)

 

政府のデジタル社会の実現に向けた重点計画の案では教育が主要テーマの一つとなっている。文部科学省は学習用の生成AI(人工知能)を整備する。AIが学習指導要領などを参照し、質問者の学年の水準に合わせて教える。安易に正答を示さず、思考を促す機能の搭載も目指す。

 


医療や法務など、特定の分野に特化した「バーティカルAI」が

昨今注目を集めていますが、確かに専門特化した分野では

汎用型AIの回答が浅すぎる、あるいは事実と異なることはよくみられます。

この記事にあるものは教育版バーティカルAIとも言えるもので、

児童生徒が学校の授業や家庭で課題に取り組む際に活用し、

理解を深めるのに役立てる、とのことです。

 

基盤データベースは2027年度にも構築される見通しで、

このデータベースは民間企業にも提供され、

学習用の生成AIアプリの開発に向けた実証実験が支援されるほか、

教科書の内容も出版社と連携して活用することが検討されています。

加速度的に環境が整ってくる可能性もありそうですね。

 

そしてこのアプリは児童生徒が学習用端末で利用し、

例えば授業中に問題演習やリポート作成に取り組む際、

不明点があればその場でAIに尋ねることができるとのこと。

授業の進め方が変わる可能性も秘めているように感じられます。

ただ、正答や解法をすぐ示してしまうと思考力を損なうため、

アプリではまず正解を導くヒントを示し、考えさせるモードなどの

搭載も想定されているそうです。

 

AIの環境整備が進んでいく中、

私学として教育活動の優位性をいかに維持、担保するかは

大きな課題となるかもしれません。

ますます研究を深めておく必要性を感じる記事でした。

 

(文責:吉田)

www.ysmc.co.jp

国家公務員に「無給休暇」

「無給休暇」、個人的にはとても興味深く感じられました。

日経新聞より。

 

www.nikkei.com

(会員限定記事となっております。ご了承ください)

 

人事院は2027年度から理由を問わない「無給休暇」を国家公務員の休暇制度に加える。年次有給休暇を消化した後も欠勤扱いとせずに柔軟に休めるようにする。様々な個人の事情と仕事を両立しやすくし、離職を防ぐ狙いがある。

 

私学に勤務されている方の中には、

「無給休暇」とはつまり「欠勤」なのでは?

と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、

両者は似て非なるもの。

 

通常、年次有給休暇等の制度上の休暇を使い切ってしまうと、

そこから先はすべて「欠勤」となってしまいますが、

そうなると通常は懲戒の対象となります。

国家公務員の場合、欠勤10日以内でも減給や戒告、

11日以上20日以内では停職や減給、

21日以上で免職や停職を検討する旨規定されています。

 

そして何より、通常「休暇」は事前申請されるものであるのに対し、

「欠勤」は当日判明するものである点が大きく異なります。

事前に判明している休暇と比べ、

欠勤は職場にかかる負荷が格段に大きくなります。

この点、「無給休暇」が果たす役割は決して大きくないと感じます。

 

私学においても、有給休暇と無給休暇のそれぞれが制度化されている

ケースが多いのではないかと感じておりますが、

無給休暇のほぼすべてが目的限定的になっているようにも思います。

今回国家公務員で導入される無給休暇はかなり幅広に認められるようで、

例えば

・子どもの小学校入学後、学校の始業時間よりも親が遅く出勤するために

・地震などで被災した際、制度を超える休暇を取得するために

といった例が記載されていますが、やむを得ず休暇が必要になる、

ということは人生において十分考え得ることでしょう。

 

貴校園でも「無給休暇」の制度、考えてみませんか。

 

(文責:吉田)

www.ysmc.co.jp

組織の同質性がはらむ危険

ちょうど1週間前のブログでも採り上げた、

日経新聞の連載『「やる気」のマネジメント』より、

今回は組織の同質性についての注意喚起です。

 

www.nikkei.com

(会員限定記事となっております。ご了承ください)

 

組織というのは知らず知らずのうちに、

同じような考え方を持つ人が集まりやすくなる、

と感じることはないでしょうか。

この点について、ハーバード大学のエリック・ファン・デン・スティーン教授は

組織のメンバーがどれだけ似た信念を共有しているかという観点から、

組織の同質性を分析したそうです。

 

強い信念を持つ経営者や管理職は、自分と近い考えを持つ人を採用しやすくなります。また、従業員が重要な決定を担うほど、管理職は似た考えを持つ人を選びたくなります。似た考えを持つ人ほど、管理職は「正しいことをするだろう」と思えるからです。

働く側も、考えの近い同僚や管理職がいる組織の方が、正しい選択をすると思えて魅力的に映ります。そのため、組織には似た考えの人が集まり、残りやすくなるのです。

共通の経験も同質性を高めます。いったん同じ組織で働き始めると、従業員たちは同じ経験をします。ある方針で成功すれば、それは正しかったという見方が強まります。元々異なる意見を持っていたとしても、こうした経験の共有を通じて、メンバーの信念は近づいていきます。

 

採用、そしてその後の勤務を通じて、

組織は同質性を高めていくものなのですね。

確かにそれはそのような気がします。

 

そして同質性が高まると、上司は部下に権限委譲しやすくなり、

コミュニケーションも活発になり、

素早く協調することが期待できるようになります。

学校でも同質性が高い組織である例は多いと感じますが、

貴校園では教職員同士の協調が図られているでしょうか。

そうだとするとひとつのメリットが現れていると言えるのかもしれませんね。

 

一方で、皆が同じ見方を共有していると、

相手を説得する動機は弱まりますので、

証拠を集めたり、別の可能性を試したりする努力も弱まりやすくなる、

とこの記事の筆者は指摘しています。

もっと言えば、異論に気づきにくかったり出にくくなったり、

いったん出た意見を抵抗なく鵜呑みにしてしまったり、

といったことも起きやすくなるかもしれません。

異なる見方はないか、実は危険を孕んでいるのではないか、

といったふうに立ち止まることもまた組織にとっては必要で、

同質性の中にあえて異質を放り込むことによって

議論の質を上げていくことをあえてしていく意識が重要でしょう。

 

よりよい組織運営がなされるよう、

同質と異質のいいとこどりをしながら進んでいきたいですね。

 

(文責:吉田)

www.ysmc.co.jp

新卒確保、自治体も民間流

人手不足の中、新卒採用の工夫を行う自治体が増えてきた印象は

確かにあります。日経新聞より。

 

www.nikkei.com

(会員限定記事となっております。ご了承ください)

 

関西の自治体で「民間流」の新卒確保策が定着してきた。「自治体日本一」を標榜し初任給向上に取り組んだり、土木職の初任給を全国トップクラスの水準に引き上げたりしている。公務員試験の代替となる民間試験のSPI3(基礎能力検査)などの採用枠を設けたほか、フレックスタイム制度など柔軟な働き方の導入を進める動きもある。

 

大企業を中心に、昨今採用を強化する動きが広がっています。

これにならって、ということなのでしょうか、

企業や大都市に流れがちな人材を引き留めるべく、

各自治体では様々な採用活動の強化がなされています。

 

記事に登場する大阪府和泉市では、

2026年度採用の全職種の大卒初任給(地域手当含む)は

283,938円で全国トップクラスとのこと。

このことが功を奏しているのか、

2024年度の初任給引上げ前は200~300人台だった志願者が、

2025年度春の事務職採用試験には549人の応募があり、

2026年度春の募集でも500人を超えたそうです。

 

また大阪府箕面市では、新卒確保が難しいとされている

土木職の大卒初任給に2026年度から調整手当を乗せ291,040円としました。

さらに、箕面市ではさらなる強化策として、

2027年4月採用分から大学などからの学校推薦枠も導入したそうです。

 

また、民間企業と併願しやすい環境を整備する取り組みも進んでいて、

関西の各府県では民間の基礎能力試験SCOAやSPI3が

採用試験に活用されるようになってきているそうです。

大阪府寝屋川市では、フレックスタイム制やテレワーク制度の導入、

正規職員で代替する育休制度も設けられています。

 

初任給に関しては引き上げ競争に巻き込まれないよう、

冷静に対応する必要があると思いますが、

だからこそ、それ以外の採用の工夫は

私学においても必要な気がします。

応募する側、働く側の不安が少しでも解消できるよう、

他の例を参考にしながら改善していきたいですね。

 

(文責:吉田)

www.ysmc.co.jp

小中校統合、首都圏で加速

少子化が進み、学校の統廃合が進んできているようです。

日経新聞より。

 

www.nikkei.com

(会員限定記事となっております。ご了承ください)

 

首都圏の自治体で公立小中学校の統合・再編を目指す動きが加速している。埼玉県行田市や神奈川県小田原市では大規模な再編計画が明らかになった。予想を超えて進む少子化に対応し、公教育の持続可能性を高める目的だ。反対の声も根強いなか、人口減少時代の最適解を模索する。

 

上の文章も「予想を超えて進む少子化」とありますが、

私学でもこのことはしっかり押さえておく必要があるでしょう。

以前のブログでもお伝えしましたが、

出生数は社人研の推計では「中位」よりも「低位」に近いものとなっています。

事業計画立案の際にはきちんと織り込んでおくべきでしょう。

 

さて少子化の程度を考えれば、首都圏は国内ではまだ緩やかなはず、

ですが、それでも公立校の再編が進んでいるようです。

埼玉県行田市は2034年度までに公立小学校12校、中学校8校の合計20校を

小中一貫の「義務教育学校」3校に集約するそうです。

20校が3校に。数だけ見るとものすごいですね。

ですがそれもそのはず、児童生徒数は1985年の約12,000人から

2026年5月時点で約4,700人まで減少、

2043年には約3,100人に落ち込む見通しとなっています。

 

そんなに減るならやむを得ない、とお感じになった方は、

ぜひとも貴校園の通学圏における12歳人口、15歳人口の見通しを

確認しておきましょう。

このくらいの減少率になる市町村は決して少なくはないはずです。

 

児童減少の弊害は大きいという。切磋琢磨の機会が減り、クラス替えがないことから関係がこじれても対応が難しい。教師数は学級数に応じて決まるため、少ない人数で学校事務を回さざるをえず、負担増大に歯止めをかけられない。

 

今後少子化がさらに進み、貴校園の規模も縮小が想定されます。

そうなったとき、教育環境はどうなるのか、

子どもたちの生活環境はどうか、

教職員にかかる負荷は、各種の事務遂行体制は…

 

想像力が試されています。

未来図をしっかり描いて、その未来がよりよいものになるように、

早い時点からしっかり準備を進めてまいりましょう。

 

(文責:吉田)

www.ysmc.co.jp

シニアの副業求人、3年で倍増

シニア、かつ、副業。

増えているようです。日経新聞より。

 

www.nikkei.com

(会員限定記事となっております。ご了承ください)

 

60歳以上のシニア層の副業が増えている。民間調査によるとシニア向けで副業目的の就労を歓迎する求人数は3年で2倍に増えた。人手不足を背景に企業側は経験豊富な人材を積極的に活用。働き手も再雇用後などに頭打ちになる収入を副業で補完している。

 

照会されている統計は、求人ビッグデータ分析のフロッグ社によるもので、

応募条件に「シニア」を含み、かつ「Wワーク」または「副業」が入る

求人数について、2023年1月時点を100とした場合、

2026年3月には201と約2倍に増えたそうです。

ちなみに5月時点では165となっています。

 

そして、少々驚いたのですが、シニアの副業の大半を占めるのは

介護士や調理師、保育士など現場作業職とのこと。

シニアとはいえ、60歳を過ぎたくらいの若年層?では

体力もまだまだ十分、ということなのでしょうか。

ただ、最近は事務や営業、コンサルタントなどの

ホワイトカラー職の求人が増えているとの指摘もあるようです。

 

 

ちなみに、シニアの副業で多くなっている働き方は、

60代前半については本業の正規雇用(再雇用)と副業を組み合わせるケースが多く、

65歳以上になると年金を軸に短時間就労を掛け持つ形が主流となっています。

パーソル総研の調査によりますと、

60代の副業活動時間は平均で月20.2時間となっています。

20〜50代の平均22.5時間に比べて短いですが、

ほぼ差がないとも言えそうな気がします。

 

上のグラフにもあるように、スポットワークの活用例も多いとのこと。

さて貴校園では、シニアの副業者を労働力とすることについて、

ご検討の範疇に入ってくるでしょうか。

もしそうであるなら、学校では特に、下記に留意が必要かもしれませんね。

 

シニアの副業拡大は労働力を最適配分し人手不足の解消につながる一方、採用企業側は健康状態に応じて働く頻度などの柔軟な調整が欠かせない。シニアジョブの中島氏は「何歳まで働けるかは個人差があるため、状況に応じて密に連携することが必要だ」と指摘する。

 

(文責:吉田)

www.ysmc.co.jp