寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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部活動にかかる負担軽減の取組について

働き方改革、進んでいますか?

言葉はずいぶん一般的になりましたが、実際に改革を進めている事例は

どのくらいあるのでしょうか。

 

学校でもそのことが言われてすでに結構な時間が過ぎましたが、

特に部活動のあり方については働き方改革以外の観点からも

活動の精査や見直しを進めるべきとの指導やガイドラインが出されています。

 

文科省から、こんな資料が発表されました。

 

平成30年度教育委員会における学校の業務改善のための取組状況調査結果:文部科学省

 

この中に、部活動に関する調査結果も掲載されていますので、

以下転載いたします。

 

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部活動についていろいろと言われている中で、

個人的な実感として、それが具体的に変わってきた、とはあまり感じません。

その原因がこの調査結果からはっきり分かる気がいたします。

 

まず1つに、そもそも

『⑤ 部活動の適切な活動時間や休養日について、「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン(平成30年3月・スポーツ庁)」に則った基準を設定している。』

という設問に対してYesとの回答が約5~6割にとどまっています。

半数ほどの自治体がそもそもガイドラインを守れてないんですね。


そして、

『⑥ 所管の高等学校において、保護者による部活動への過度の期待等の認識を変えるため、入試における部活動に対する評価の在り方の見直しや加点基準の明確化等を行った。』

という設問にYesと回答したのは市区町村でわずか1.4%、

都道府県や政令市ではゼロです。

期待値を適正にするという取組はまるで進んでいません。


さらに、

『⑦ 教師の意識改革のため、採用や人事配置等の段階において、教師における部活動の指導力を過度に評価しないよう見直しを行った。』

都道府県で約1割、市区町村で4%、政令市ではゼロ。

評価を変えずに意識や行動を変えることは難しいのではないでしょうか。

 

今後、部活動の改革はどこへ向かうのでしょうか。

やるならやる、やらないならやらない、はっきりした方向性が求められます。

 

(文責:吉田)

www.ysmc.co.jp