共通テストの出願数は今後も減り続けるように感じます。
まずはこちらの統計を。日経新聞より。
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大学入試センターは5日、2024年1月13、14日に実施される大学入学共通テストの確定出願者数が、前回から2万668人減り、49万1913人だったと発表した。センターによると、50万人を切ったのは1992年度の大学入試センター試験以来だという。
ちなみに、高校などを卒業見込みの生徒は927,214人で、
こちらも前年度比4万人超の減となっています。
ただ、卒業見込みの生徒に対するセンター出願数の割合も
低くなっているのでは?という印象があります。
それは、12月までに合否が出る「年内入試」と呼ばれる
総合型選抜や学校推薦型選抜の人気が高まっているから、
かもしれません。
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上のグラフは大学学長へのアンケート結果を示しています。
今後5年で総合型の入学枠を増やすとした大学は32%。現状維持も38%。
増える方向は間違いなさそうです。
ただ、入学者に占める総合型の比率は
「1%以上30%未満」をめざすとした大学が35%と最多で、
「30%以上50%未満」は21%となっています。
面接や小論文などを組み合わせて受験生を多面的に評価するため、選抜に手間と時間がかかる。入学者に占める比率を現在の3割弱から将来的に100%にする計画を描く東北大は、入試を統括する組織を設けて名誉教授らをスタッフに雇用し、教員の労力は増やさないようにするという。
ちなみに、学校推薦型を増やすと回答した大学は24%で、
入学者の比率は「30%以上50%未満」が35%を占めました。
経営の安定化という要素も否めない気がしますね。
年明けから本格化する一般選抜(旧一般入試)の枠を減らすと答えた大学は20%になった。入学者に占める比率を「30%以上50%未満」としたい大学は27%で、「50%以上70%未満」(19%)より多かった。
年内入試が増えることで「入学者の学力不足が進む可能性がある」(関東地方の国立大)と懸念する大学もあった。
ちなみに、以前議論が盛り上がった秋入学は、
最近めっきり聞かなくなってしまいました。
今回のアンケートでも、「4月入学を維持したい」とした大学が
半数を占める結果になっています。
ただ、「9月などの枠も設定・増やしたい」とした大学も155校(29%)あります。
欧米など主要国では9月など秋入学が主流で、海外の学生を呼び込む上で壁となっているとの指摘がある。自由記述では「秋入学は留学を検討する学生のメリットになるが、就職活動への影響などの課題もある。教育界のみならず社会全体での議論を重ねた検討が必要だ」(関東地方の私立大)といった声があった。
未来の社会を想像したとき、どんな入試が適しているのか。
私学においては各校園レベルでぜひ考えてみたいテーマです。
アドミッションポリシーの重要な要素になると思うのですが、
いかがでしょうか。
(文責:吉田)