今週に入ってご紹介を続けている、
日経新聞の連載「ヒートアップ中学受験」。
実は公立校でも…という話題が掲載されていました。
(会員限定記事となっております。ご了承ください)
「様々な生徒が集まり切磋琢磨できるのが日比谷高校だ。長期間同じ仲間で過ごす中高一貫校では味わえない」
東京都立のトップ進学校、日比谷高が8月16日に開いた学校説明会で校長の梅原章司が熱い口調で訴えた。相手は中学生ではない。抽選で選ばれた小学5、6年生の親子約100組だ。
公立高校が、小学生を相手にした説明会を開いた、というニュース。
そんな高校もあるのか、と思いつつ、記事に採り上げられているのが
日比谷高校という人気校であることに、驚きが大きくなりました。
記事によればこれは日比谷高校に限ったことではなく、
東京都内では都立西高や国立高なども、
小学生の親を意識した説明会を開いたとのこと。
さらに隣県の埼玉県でも浦和高校が毎年、
小学生や保護者を対象に講演会と部活動体験会を開いていることを報じています。
都教育委員会によると、2022年春の都内公立小の卒業生9万8千人のうち2割、1万9千人が私立中へ進んだ。高所得者層が多い文京区や港区では4割に達する。私立中に入った生徒の多くは系列高に進む。この流れが強まれば公立高が地盤沈下していくのは必至だ。
私自身の認識では、私学は選抜型を前提に先進的な学びの環境を用意し、
そのために相応の保護者負担をお願いする、というのが前提であるのに対し、
公立校はどんな家庭環境であっても一定水準以上の教育が受けられるよう、
地域や社会の受け皿として機能するべきものではないか、と思っています。
が、最近の公立校はどうやら違うようであることを、
今回の記事でまた強く感じたところです。
この動きの是非はともかく、私学は私学として、
自校園の強みを子どもたちと保護者に訴求し、
選んでいただけるように自らを高めていくことが必須なのでしょう。
中学受験を経験しながら公立中を選び、日比谷高に進んだ2年生の男子生徒は言う。「中学は色々な家庭環境の友人と、高校は受験で同じ目標を持つ友人と過ごすことができ、とてもよい経験になっている」
公立には公立の良さがあるのはその通りだと思います。
それと同じように、私立にも私立の良さがあります。
そして私立の良さは一般的に語られるべきものではなく、
貴校園の良さとして社会に知れることが大切だとも感じます。
貴校園の魅力化をどんどん進めてまいりましょう。
(文責:吉田)