今週4本目の「ヒートアップ中学受験」はこれまでとは逆に、
私立中学に向かって吹く逆風がテーマのようです。
日経新聞より。
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記事に登場するのは、数年前まで埼玉県の私立小に通っていたという、
遠田一心くん、19歳。
勉強だけでなく、音楽やスポーツなども含め、
積極性を評価してくれる海外校に憧れていたそうで、
小学6年の三者面談のとき、中学から海外へ行く、そして
「絶対に大学まで行きます」と教員に宣言したそうです。
その後ニュージーランドの中学校に進み、米国の高校に入学。
2024年からは米国の大学に進むことになっているそうです。
過熱する中学受験に背を向け、世界をめざす親子が出てきた。グローバル社会で必要な語学力や問題解決能力、リーダーシップを身につけるのに早道と考えるからだ。
小中高生の留学を支援する海外教育研究所(東京・港)の代表、金成有理によると10年前は全体の2割だった小学生の親からの問い合わせは今、4割程度を占める。費用は1年で500万~1千万円かかるが希望者の低年齢化は止まらないという。
そして、以前であれば外国籍の子どもたちばかりだった印象の強い
インターナショナルスクールでも、日本国籍の子供が増えているようです。
インターナショナルスクール経由で海外大をめざす動きもある。卒業生の8割が米国大に進むアメリカン・スクール・イン・ジャパン(東京都調布市)では10年前に約200人だった日本国籍の子が今年350人を超えた。幼稚園から高校まで約1700人いる在校生の2割を占める。
インターナショナルスクールの多くは学校教育法上の「学校」ではないため、
保護者が就学義務違反になる可能性がある、と記事には書かれています。
また、学費が年数百万円かかる例も少なくない、と。
それでも入学者が増えているというのが昨今の状況のようです。
こういった状況を、どのように捉えられますでしょうか。
まだまだ絶対数が大きいわけではない、とは思います。
そして、全体に占める割合もごくわずか、と言えるでしょう。
ただ、貴校園が本当に実現したい教育は、と問われれば、
それは現状の入試のもとに生徒を集め、現状の延長線上で
一斉集団型の授業や教育を行うこと…なのでしょうか。
もちろん、それが大切な場面もあるとは思うのですが、
あまりに現実に引っ張られすぎて、理想が見えにくくなっているとすれば
とてももったいないことなのかもしれません。
今こそ、できない理由を探すのではなく、できる方法を探したいものです。
なりたい学校に、ぜひともなっていただきたいと心から願っております。
(文責:吉田)