やはりアンコンシャス・バイアスがあるのでしょうか。
日経新聞より。
(会員限定記事となっております。ご了承ください)
経済協力開発機構(OECD)が加盟各国の大学など高等教育機関の卒業・修了生に占める女性の割合を調べたところ、2021年時点で日本は平均を大きく下回り、「自然科学・数学・統計学」の分野で27%、「工学・製造・建築」で16%だったことが分かった。いずれも加盟38カ国の最下位だった。
上の文章を読んだだけでも残念な内容なのですが、
下の表を見るとその深刻さにうなってしまいます。
群を抜いて低い、と言えるほどの低さになっています。
今回の調査時点は2021年なのですが、
実は2015年時点の調査でも日本の女性割合が最も低く、
さらに悪いことに、数値もほとんど改善していないとのことです。
この状況を踏まえ、OECDは
「進学を職業とつなげて考えられるよう、
理工系分野で働く女性のイメージを良くする必要がある」
と指摘しています。
本件に限らず、日本では未だに進路を進学に限って捉えるケースが
数多く残ってしまっています。
今回のOECDの指摘を受けて、少しは進路をより広く考えるように
なっていけばいいのですが…
ブログ冒頭に、アンコンシャス・バイアスという言葉を書きました。
学問分野に性差を感じるとすればそれは誤った思い込みでしょう。
子どもたちの進路を柔軟に考えるために、
教える側、大人の側がこういったバイアスを捨てる必要があります。
事実、諸外国では「自然科学・数学・統計学」分野に進む
女性が男性よりも高い割合である国や地域も多くあることが
上の表からも分かります。
私たちの意識が問われている、ともいえる気がしますがいかがでしょうか。
ちなみにこの記事の末尾には、
本調査に含まれる別の内容についても言及がありました。
嘆かわしいことではありますが、一応、引用しておきます。
各国の20年の国内総生産(GDP)に占める、小学校から大学に相当する教育機関向けの公的支出の割合も調査。日本は3.0%で、比較可能な37カ国のうちアイルランドの2.7%に次いで2番目に低かった。
(文責:吉田)