大学に出現した、第3の職種とは。
日経新聞より。
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URA、という職種をご存知でしたでしょうか。
私はこの記事を読むまで知りませんでした。
URAとは「ユニバーシティ・リサーチ・アドミニストレーター」の略で、
大学や研究機関において、研究資金の獲得や研究業務の支援など
研究活動のサポート役を担う存在とのことです。
産学連携の橋渡しも務める、とありますので、
一般企業では営業職のような動きをされる方とも言えそうですね。
教員でもなく事務職員でもない、というところから
「第3の職種」とも呼ばれているそうで、
文部科学省によりますと、2021年度では1627人がURAの業務に携わっていて、
前年に比べてなんと1割弱の割合で増えているそうです。
このURA、2022年度には認定制度も新設されていて、
これまでに全国で約80人が認定を受けています。
信州大学ではURAを積極登用しており、中期目標には、
大学所属の全URAのうち、上記「認定URA」を持つ人の割合を
50%に高める目標を掲げるほか、この4月には
大学の経営層にURA出身者(杉原伸宏副理事)が初めて加わりました。
大学として戦略的に認定URAの取得をうながすのは、外部資金を獲得するのが狙い。杉原副理事は一人で申請書などを提出して年間10億円近い資金を獲得した実績を持つ。全国でもその活躍ぶりから「スタークラスのURA」とも呼ばれる。URAの能力が高まれば大学経営の安定にもつながる。
さて、私学にとっては、資金の獲得は経営上、非常に重要なテーマです。
が大学であればともかく、中高等でURAを配置することがどれほど現実的か、
と言われると消極的に考えざるを得ないのかもしれません。
という私学も決して少なくないでしょう。
公的なもの以外も含め、学外から資金を得ることは
今後ますます重要性を増していくのではないかとも思います。
当該任務に専属できる職員配置は難しくても、
資金獲得への目配せを継続的に行うという役割を担う機関を
組織内部で明らかにしておくことは必要かもしれません。
この機会に、自校園にあてはめて考えてみても良いのではないでしょうか。
(文責:吉田)