寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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地元大進学率44%、過去50年で最高

地元志向が強まっているようですね。

日経新聞より。

 

www.nikkei.com

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東京への若者の流出を抑えようと、自治体が地元大学への進学を促す動きを強めている。地元進学者は就職も地元を選ぶ傾向にあり、人口減対策の一手とする。過去20年間に出身高校と同じ都道府県の大学に進んだ「地元進学率」を最も伸ばしたのは石川県だった。少子化で地方大学の経営は厳しく、既存の私立大の公立化も広がる。

 

 

今回の記事では、文部科学省の学校基本調査をベースに、

高校から大学に進んだ際の地元進学者数を計測されたようで、

2022年度は約62万人、地元進学率は44.8%と、

1971年度の調査開始以降最高だったそうです。

2002年度との比較で最も伸びたのが石川県(14.5ポイント上昇)で、

群馬県和歌山県も上昇幅が10ポイントを超えたとのことです。

 

地元進学率が高まる背景として真っ先に思いつくのは

学費や物価の上昇など経済的な事情ですが、記事には

自治体も後押しに力を入れてきた」とあり、

石川県の事例が掲載されています。

石川県には県内大学を振興する専門部署があり、県内大学と高校生に合同進学説明会などを開く。「出張オープンキャンパス」として中学・高校で各大学の教授が模擬授業も頻繁に実施し、県内大学の特色や魅力を発信する。

星稜高校金沢市)の進路指導の担当教諭、斉藤暁人さんは「以前は偏差値や知名度で県外の進学先を選ぶ生徒が多かった」と振り返る。大学の模擬授業により「学問の面白さや教授の個性を感じるようで、県内大学に目が向くようになっている」と話す。

同県内には14大学を含め高等教育機関が多い。これらすべてが「県内大学の学びの充実」(県企画課)のため03年度から単位を相互認定する。対象の授業数は22年度に計90に達した。就職時の県外流出にも手を打つ。地元での就職実績を高めようと、県内企業が職業体験を望む学生を迎える「いしかわインターンシップ」を14年度に始めた。

 

さて少子化が進む中、学生数や生徒数の確保に苦慮する私学も

増えてきています。

そのような中では、学校自体の魅力をどう高めるか、

という点を検討することは欠かせません。

 

魅力を高めるためには「魅力をつくる」こととともに、

「魅力が伝わる」ことの必要性も大きいでしょう。

学校の活動をいかにして伝えるのか、という観点で、

上記石川県の実例から気付きを得ることもできるかもしれません。

夏休みのこの時期、いろいろと考えを巡らせてみてはいかがでしょうか。

 

(文責:吉田)

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