寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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出生率「西高東低」が鮮明 05年比、27都府県で上昇

西高東低は天気だけではないようです。

日経新聞より。

 

www.nikkei.com

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少子化が止まらない。厚生労働省によると、1人の女性が生涯に産む子どもの数を示す合計特殊出生率は2022年に1.26と、05年に並んで過去最低だった。7年連続の低下だが、05年に比べると27都府県が上昇した。上昇幅トップの徳島県が出産後の復職支援に積極的に取り組むなど、働きながら子育てしやすい環境づくりに力を入れる自治体が上位に並んだ。

 

人口統計や最新の出生率については

すでにこのブログでも何度もご紹介しているのですが、

今回の記事は以前との比較で出生率がどうなっているか、

を示したものです。

下の地図を見ても、これほどまでにきれいに西高東低になるものなのか、

と思うくらい、西が上昇し、東が低下しています。

 

 

こうなると、この違いは何が要因になっているのか、

という点に興味がわきますが、どうやらそれは

「女性の就業促進」と深い関係がありそうだ、

というのが記事の見立てです。

 

徳島県は出産後の円滑な復職を後押しするため、産前・産後の負担軽減に取り組む。県内の8割にあたる20市町村が、妊娠中や出産後に専門家の相談を受けやすい産前・産後サポート事業を展開する。

(中略)

宮崎県は男性に比べた女性の賃金水準が22年に78%と05年より13ポイント向上した。電子・自動車部品製造のえびの電子工業(えびの市)は社員約700人の7割が女性で、女性管理職比率も3割弱に達する。育休の取得率は100%で、取得後の復帰率も100%だ。津曲慎哉社長は「宮崎県は共働き・共育てが多く、今後も社員が子育てをしながら働ける体制を強化したい」と力を込める。

鳥取県は女性管理職比率が20年に17.0%と05年より6.4ポイント上がった。平井伸治知事は「子育て王国とっとり」を宣言。出産後の復職などを後押しするため、産後ケアの無償化などを進める。

 

一方で、2022年の出生率が過去最低だった秋田県

「20代後半から30代前半の女性が少なく男性の未婚率も高い」

「女性の頑張りを積極的に応援する空気があるかといった調査で

 秋田は下位だった」

「進学や就職で県外に出た女性がなかなか戻って来ない」

と、明るい話題が少ないのが気になります。

 

出生率は私学の生徒募集に大きな影響を与えます。

そして、こうやってみてくると、女性の就業支援が進む地域では

出生率が上がり、子どもの数が増えることも期待されます。

 

私学は教育の場であるとともに、就業の場でもありますから、

ぜひとも子どもたちに期待の持てる未来を見せてくれる存在で

あってほしいと願っています。

 

人口問題に詳しい東北大学の吉田浩教授は「かつては世界的にも女性の社会進出が進むほど出生率が下がったが、今では北欧など女性が社会で活躍する地域ほど出生率が高い」と説明。「働きながら子育てしやすい環境を整えられるかで自治体の明暗も分かれてくるだろう」としている。

 

(文責:吉田)

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