教員養成課程の問題点はこれだけではないとは思いますが、
まずは必要な改善がなされればと願うばかりです。
日経新聞より。
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文部科学省は大学での教員養成課程を見直す。今秋をめどに教職課程の認定基準を改め、大学生が最短2年で教員免許を取れる制度を新たに導入する。IT(情報技術)系学部でデータの利用法を詳しく学んだり、長期留学を経験したりした人が教員になりやすくする。
現在の教職課程は四年制大学で1種免許、短期大学で2種免許を取得でき、
1種は幼稚園から高校まで、2種は幼稚園から中学まで教えられます。
今回、文科省は認定基準を見直し、主に短大向けだった2種を
四年制大学でも特例的に取れるようにするとのことです。
私も教職免許の取得を断念したクチなのですが、
1種は必要な単位数が多く、長期留学をする学生、
あるいは教育学部以外で専門を深める学生が
取得を諦めてしまうことが多くあります。
2種は必要な単位数が比較的少ないため、
留学や資格試験との両立も視野に入れやすくなるとのこと。
さらに、今後ITを含むSTEM(科学・技術・工学・数学)分野、
国際関係、心理などを専門とする学部・学科にも
2種免許を取れる課程を置くことが想定されているようで、
2025年春の入学者から新課程を受けられるようにする予定です。
すでにご承知の通り、教員の志願者数や教員採用試験受験者数は
右肩下がりの状態となっています。
まずは入口にあたる教職課程の改善を進めることは必須でしょう。
そのうえで、教職を目指す過程、あるいは教職に就いた後のフォローも
必要になると思います。
しかるべき政策を求めるとともに、
貴校園としても教職員の確保のため、
できることを実践していくことが大切な気がします。
とても身近なこととしては、「先生の立ち居振る舞い」が
生徒たちに「教職のすがた」を知らず知らずのうちに伝えている、
という点に留意が必要な気がします。
疲れている先生方を目にすることが増えると、
やはりその職業は魅力的には映らないでしょう。
教職のやりがいにあふれ、心身ともに元気な先生方がたくさんいる、
という校園を目指していただきたいと思います。
(文責:吉田)