マイナンバーカードの普及が遅れていることと関係があるのでしょうが…
個人的には疑問を感じてしまう施策です。
日経新聞より。
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政府は小中学生の学習履歴やテストの成績をマイナンバーにひも付けてオンラインで管理する仕組みをつくり、2023年度にも試行する方針を固めた。蓄積した教育ビッグデータを指導方法の改善や教育政策の検証に役立てる狙い。海外に比べ遅れている教育分野のデータやICT(情報通信技術)化を急ぎ、優れた人材の育成につなげる。
オンライン授業をはじめとして、教育現場でのICT活用が一気に進んだ今年度。
そのことが学習履歴を蓄積しやすくしてくれたことは間違いありません。
そして、その履歴を活用することによって、
よりよい育ちやよりよい教育内容を実現することには異存ありません。
昨年12月上旬、政府の教育再生実行会議が設けた
「デジタル化タスクフォース(TF)」はICT化に必要な課題を整理した、
とのこと。
この記事には以下のまとめ表が付いており、内容が示されています。
この中で少々違和感があるのが、マイナンバーの活用。
「マイナンバーは、社会保障、税、災害対策の分野で効率的に情報を管理し、
複数の機関が保有する個人の情報が同一人の情報であることを確認するために
活用されます」と、総務省のHPにも書かれています。
そんな社会インフラとしてのマイナンバーを、
個人の学習履歴管理に用いることに、
漠然とした不安を感じるのは私だけでしょうか。
マイナンバーとの紐づけに関しては横に置いておくこととして、
学習履歴を次に活かす、という発想自体は大切にしたいところです。
特に私学においては、個々の子どもたちの成長を促進するための
有益な材料になると感じますし、その後の教育環境整備においても
重要な示唆をくれるデータにもなり得ると思います。
今回の記事にはデータ管理をどう進めるのか、という点について
公的な手法の紹介がなされていましたので、
その引用で本日の記事を閉じることにいたします。
ぜひ貴校園でもご参考になさってください。
実現にはクラウドで学習履歴などを共有できる仕組みづくりが必要になる。現在は各自治体が条例などで個人情報の保護ルールをそれぞれ定めており、データ連携の妨げになるケースがあった。内閣官房や総務省は月内にも全国一律の基準を盛り込んだ関連法案の骨格をまとめ、教育分野でのクラウド活用を後押しする。
教育でのICT活用には、24年度に本格導入されるデジタル教科書などで学んだ内容や、定期テストの成績を教員が適切にシステムに記録する必要がある。教育再生実行会議のTFは、教員が端末を活用するスキルの向上が急務になると指摘した。これを受け、文科省は教育委員会や学校向けに、端末管理・運用の考え方、児童生徒への指導方法などを盛り込んだ「手引」を年度内に作る方針だ。
(文責:吉田)