一時期、大いに盛り上がったように見えた9月入学という議論。
これで一区切りということになるのでしょうか。
日経新聞より。
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政府の教育再生実行会議(座長・鎌田薫前早稲田大総長)は(12月)16日のワーキンググループ(WG)の会合で、入学・始業時期を秋にずらす「9月入学」について、当面、小中高校に導入すべきでないとの認識で一致した。
移行に伴う影響や負担の大きさから慎重な意見が多数を占めた。大学は秋入学への一本化を促す声も出た。
この新聞記事は実際のところ、非常に小さい記事として掲載されています。
すでに終わった話、ということなのでしょうか。
以前もこの話題は本ブログで採り上げましたが、当時にも
「社会システムを変えることと同時でなければ難しい」
という意見が多く、特に小中高は実現困難との見方が大勢でした。
今回の記事でもやはり、移行期の問題が大きすぎることから、
「性急な変更は難しいとの意見が多数派だった」と
鎌田座長がコメントされています。
9月入学ということそのものについては難しいとしても、
常識を疑ってみる、ゼロベースで考えてみる、ということ自体は
いろんな場面であってもいいのではないか、と感じます。
そういう意味では、コロナ禍によって当たり前が当たり前でなくなったことが
かえって現実にとらわれない思考を可能にしてくれたのではないか、
とも思います。
私学は特に、よりよい教育環境について斬新な考え方をどんどんしていっていい、
あるいはしていくべき存在とも言えるのではないでしょうか。
本件が他山の石となり、学校という場をゼロベースで考える機会が
増えるといいな、などと思っております。
(文責:吉田)