昨日はオンライン授業のことを採り上げましたが、
今日はオンライン入試。
国内で議論が最も進んでいるのはどこなのでしょうか。
日経新聞より。
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新型コロナウイルスの収束が見えないなか、来春の中学受験の「オンライン入試」を巡る判断が割れている。東京都内では自粛の方針が示され、オンラインで実施予定だった学校が変更を迫られた一方、各校の判断に委ねる県も。受験生の公平性の確保の難しさが背景にある。
記事には各都府県の私学団体によるオンライン入試に関する指針が
分かりやすく表で示されています。まずはそちらをご覧ください。
記事に書かれている内容をまとめますと概ね以下の通りです。
【東京私立中学高等学校協会】
来春のオンライン入試の自粛を求める指針を決定。
長塚篤夫副会長「入試は会場受験が基本。監督者のいない在宅受験は不正が防げず、もし起きれば私学全体の批判につながりかねない」
この指針により、すでにオンライン入試の導入を表明していた一部の学校は入試形態の変更を迫られた。
【埼玉県私立中学高等学校協会】
都と同様「オンライン入試は公平性が保たれないため原則中止」と申し合わせ。
小川義男会長「最終的には各校長の判断に委ねるが、現在の感染状況なら通常の試験が可能だろう」
【千葉県・神奈川県私学協会】
特に指針を示さず、各校の判断に任せている。
神奈川県の協会は「原則会場受験」としつつ、オンライン入試を実施する際は「不正が起きないように工夫して」と各校に呼びかけ。
【愛知県私学協会】
担当者「入試の中身は各校が判断しており、協会として立ち入ることは難しい」
以上、各地の私学団体によって見解は分かれています。
不正の心配は確かにあるでしょう。
一定のルールが必要なのも理解できます。
ただ、入試は私学にとって、
「各校園が集めたい人材を示す最強のメッセージ」
なのではないでしょうか。
少なくとも、本来はそうであるべき、だと私は思います。
そう考えれば、その手段や方法を含め、よほどのことがなければ
各校園に委ねられるべきものなのでは?
と思います。
この現象は、逆から見れば、各校園の入試にそれほど差異がなく、
私学団体が統括できるような状態であることに根源的な問題があるのかもしれません。
今こそ、貴校園ならではの入試について、しっかりと考えてみる必要がありそうです。
(文責:吉田)