寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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医学部医学科、男女の合格率格差 改善

情報が開示されることで改善が進む、という典型例かもしれません。

日経新聞より。

 

www.nikkei.com

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2018年に発覚した不正入試問題を受け各大学で是正が進み、医学部医学科を置く大学の21年度の合格率は女性が男性を0.09ポイント上回った。受験者数では男性が上回る状況が続いており、性別に関係なく働きやすい環境を求める声が上がる。

 

下のグラフ、縦軸の縮尺の問題はありますが、

女性の合格率の急上昇がやはり不自然ですよね。

これまでの不公平さを裏付けているような気がします。

 


この問題の発端は2018年7月、文部科学省の私立大学支援事業を巡る

受託収賄事件で、東京医科大や順天堂大など計10大学で、

女性や浪人生を不利に扱うなどの不適切な入試が確認されました。

これを受け、文科省は2018年、性別や年齢、現役か浪人かで

合否判定の差を設けるのは不適切として改善を求めました。

その結果が上のグラフ、ということです。

 

そして、合格率は是正されていますが、まだ男女格差があるのが

受験者数であると記事は指摘しています。

事実、医学科の女性の受験者数は約4万3千人で、

約6万2千人の男性より3割少なくなっています。

医師は常に緊張感が求められ、体力的に厳しい仕事ですから、

女性自身が敬遠することももちろんあると思いますが、

結婚や出産に伴う離職を想定し、採用側が敬遠するということも

まだ風潮としてあるとのコメントが記事に載っています。

これはおそらく、医療現場だけに限ったことではないでしょう。

 

このように見てくると、教育現場もよく似た業務環境といえるかもしれません。

体力的にハードな職場ではありますが、だからこそ、

誰もが健全に働き続けられる環境を整備していくことが必要です。

今回の記事を他山の石として、私学という職場もより健全に、

そしてそのために具体的に何をすべきか、

各校園でぜひともしっかりと検討、実現していただければと思います。

 

(文責:吉田)

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