記事はまず、世界的な子どもに対するメンタルヘルスサポートに言及しています。
多くの国で外出が制限され、子どもの集中力低下や情緒不安定、
神経質な状態など多くの変化が報告されているそうです。
精神疾患に罹患(りかん)する人の半数以上は14歳までに、75%は25歳までに発症するという研究結果もある。児童・青年へのサポートの重要性は以前から指摘されてきた。特に必要なのが自身のメンタルヘルスの変化や不調に自ら気づき、適切なタイミングで教員や専門職へ相談できる力を育てることである。
私自身、精神疾患に陥った子どもたちを支援することに意識が向きがちでしたが、
上の文章を読んでハッとしました。
自ら変調に気付き、相談できる力があれば、
深刻な状態になる前に対処できる可能性は格段に上がります。
そして、先生方の負担も大いに軽減されるはず。
子どもたちにその力を養うことこそが教育、と筆者は述べておられます。
現在、中学校の授業ではほとんどメンタルヘルスを扱う時間がない。高校でも2022年度からの新学習指導要領でようやく疾患の説明が行われる程度にとどまる。子どもたち自身が基礎的な知識・対処法を知ることができないまま、最初の気付きを多忙な教員に依存する状況が生まれている。
大人たちが気付かないとどうしようもない、というような状況を
生んでしまっているとすれば、それを根本的に変えていかないといけません。
今こそ、各校園でメンタルヘルスを教育課程の中で扱い、
子どもたちの健全な成長へとつなげていくことが重要だと感じました。
最後に、サポート体制について筆者はこう提案されています。
子どものメンタルヘルスへのサポートを教員や家庭に依存したあり方の改革は急務である。子ども自身が自らの変化に対応することはもちろんのこと、多様な専門職が連携して相談体制を整えることも必須である。専門職の配置が十分でない学校もあり、オンラインの積極活用も求められる。
さまざまな分野で専門性が必要になっているこのご時世です。
外部専門家とうまく繋がることもまた、
学校の負荷を減らすために必須と言えそうです。
(文責:吉田)
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