寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

大阪の学校経営コンサル会社/株式会社ワイズコンサルティングが、学校経営に関する情報を収集し発信するブログです。

大企業の人件費、16年ぶり高水準

ここのところ、賃金関連のニュースが新聞紙上に続けて掲載されていますので、

本ブログでも今週は賃金関連を続けて採り上げてみましょう。

本日は日経新聞のこのニュースから。

 

www.nikkei.com

(全文読むには会員登録が必要です。ご容赦ください)

 

 大企業の人件費が増えている。財務省の法人企業統計調査によると、2018年1~3月は13兆3800億円と、02年1~3月以来16年ぶりの高水準となった。企業は長く非正規雇用の拡大で人件費を抑えてきたが、人手不足をうけてパートタイム労働者らの時給が上昇。企業収益の改善の恩恵がじわりと家計にも及んでいる。

 資本金10億円以上の企業の人件費を調べた。季節性をならすため過去4四半期の移動平均をとった。直近の底だった13年7~9月から8.3%増えたが、特に最近1年で6.6%も伸びた。

(赤文字は筆者による加工です)

 

記事によれば、非正規雇用者の時給増が人件費増に強く影響しているようです。

人材確保のためのコストがこれまでよりも大きくなっているのは

学校に限らず、どの業界、どの企業規模においても同様、

なのかもしれませんね。

 

一方でこの記事は、最後にこんなふうに締められています。

過去最高を更新する企業収益と比べると、人件費の伸びは見劣りする。企業の利益のうち労働者の取り分を示す労働分配率(すべての規模の企業)は59%台で低迷している。60%を割り込むのは、1990年前後のバブル経済期以来だ。SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストは「日本企業は将来へ向けた人的投資になお消極的だ」と指摘している。

さて自校園の労働分配率(=人件費比率)はどうでしょうか。

経年での推移をご確認いただければ幸いです。

 

(文責:吉田)

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幼児教育の実践の質向上に関する検討会

文科省HPより。

 

幼児教育の実践の質向上に関する検討会(第2回) 配付資料:文部科学省

 

以下、掲載資料より一部抜粋します。

 

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幼児期の保育教育機関は幼稚園、認定こども園保育所と分かれています。

そして、それぞれについて管轄の役所も分かれています。

対象は完全に重なっているのに…

これはいかにも非効率な気がします。

今回掲載されている資料の中には、高知県の取組みが紹介されていますが、

そんな縦割りの解消を意図した仕組みが不可能ではないことを示してくれていますね。

 

さて、自校園でも役割や役職による縦割りや非効率はないでしょうか。

そして、職務ステージに応じた育成はなされているでしょうか。

 

行政に対して感じる苛立ちが、自分たちの組織の中にも存在しないとは限りません。

ぜひ一度チェックしてみましょう。

 

(文責:吉田)

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学校給食栄養報告

文科省HPより。

平成29年度学校給食栄養報告ー調査結果の概要:文部科学省

 

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食育は個人的に強い興味を持っている分野です。

今回の調査結果では、地場産品がそれほど使われていないという結果に。

各地域の方とお話しする機会も多い私ですが、地場産の野菜等を使うとどうしても価格が合わなくなってしまう…という声をよく耳にします。

本件は公立校対象の調査ではありますが、今後、私学での食育の取組みが進むことを願っております。

 

(文責:吉田)

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働き方改革推進法成立

先日の国会で本法律案が成立したとの報道がなされましたね。

日経新聞の記事がこちら。

www.nikkei.com

 

そして、新聞記事にはこんなまとめも。

 

ちなみに、厚労省HPにはこんな資料も掲載されていました。

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今回の改正の柱は3つ。

 

1つは残業時間に上限が設けられたこと。

月45時間が原則、臨時的には100時間まで、となっています。

勤務の間に一定のインターバルを設ける制度も努力義務ながら入っております。

 

2つめに、同一労働同一賃金が規定されたこと。

不合理な待遇差は認められない、ということですので、

何が不合理にあたり、何が合理的なのか、

しっかりと区分しておくことが必要ですね。

 

3つめに、多様な働き方を認める枠組が広がったこと。

一定以上の年収、かつ一定の職業の方からは時間規制が外れる形になりました。

賛否両論真っ二つのこの制度については、今後の運用を見守る必要がありそうです。

 

法令の規定に従うことも重要ですが、

自らの組織に合った働き方を模索することもまた重要です。

勤務環境が厳しくなりがちな学校、幼稚園業界。

法令の枠内でどのような工夫ができるのか、

この機会にいろいろと考えてみていただければと思います。

 

(文責:吉田)

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小学校プログラミング教育に関する取組状況

小学校での教育内容が大きく変わろうとしています。

まずは英語の必修化。

そしてプログラミング教育。

公私問わず、小学校の現場ではいろいろな模索がなされていることと思います。

 

先日、プログラミング教育に関する手引きが文科省から公表されました。

 

小学校プログラミング教育の手引(第一版):文部科学省

 

ちらっ、としか読んでいませんが、

プログラミングは論理的思考力を高めることがやはり重要なようですね。

 

プログラミング教育の内容についてはこのくらいにして、

現在の小学校における取組状況についての調査結果も

文科省HPに掲載されていましたのでそちらもご紹介します。

 

教育委員会等における小学校プログラミング教育に関する取組状況等:文部科学省

 

この調査は、上記の手引を公表する以前である、

2018年2月時点の取組状況等についてアンケートしたものです。

ちなみに、調査対象は各自治体の教育委員会となっておりますので、

公立校の現状を知ることができる、というわけです。

 

結果の概要を確認しておきましょう。

教育委員会へのアンケート調査結果の概要

・2020 年度の小学校プログラミング教育の全面実施に向けた取組状況に関する質問については、回答者のうち「プログラミング教育の情報を収集している。もしくは特に取組はしていない」という回答が最も多い(69%)が、文部科学省が手引を公表する以前の時点においても、43%の教育委員会が何らかの取組や検討を行っている。

・地域の取組状況を以下の4つのステージに分類したところ、その割合は、ステージ0は57%、ステージ1は 13%、ステージ2は 13%、ステージ3は 16%、その他 1%となっている。
ステージ0:特に取組をしていない。
ステージ1:担当を決めて検討中。
ステージ2:研究会や研修を行っている。
ステージ3:授業を実施している。

・検討や研究会などを行っているとした教育委員会が、どのような教科等について検討や研究をしているのかという質問については、「新学習指導要領の総合的な学習の時間において実施するもの」という回答が多い(55%)。

・2020 年度までの取組予定に関する質問については、2018 年度では「教育委員会主導で研究会を行う」及び「所管の小学校教員に対して、プログラミング教育の研修を行う」という回答が多い(それぞれ 48%、47%)。また、2019 年度については、「所管の小学校教員に対して、プログラミング教育の研修を行う」という回答が多い(60%)。

・小学校教員へのプログラミング教育の研修内容に関する質問については、全体としてプログラミング言語や、教育向けプログラミングロボットなどの研修を行っている」という回答が多い(84%)。

・プログラミング教育の実施に向けた取組をしていない理由については、全体として「プログラミング教育の趣旨、目的、基本的な考え方などの情報が不足している」という回答が多い(60%)。

・プログラミング教育を実施するにあたって困難と感じていることについては、全体として「機器や教材等を確保するための予算確保について困難と感じている」という回答が多い(60%)。

・取組をしていない理由についてステージ別に見ると、ステージ0の教育委員会は、情報不足を挙げる割合が最も高いが、ステージ1、2、3となるにつれて、情報不足を理由として挙げる割合は下がり、かわりに予算不足を理由として挙げる割合が増える傾向が見られる。

・小学校のプログラミング教育を進めるにあたり、企業、団体、大学・高専等から受けている支援については、全体として「教員の研修に関して、研修講師を受け入れている」という回答が多い(10%)。また、高いステージであるほど、外部人材の受け入れや教材等の提供などの支援を受け入れている傾向が見られる

・小学校のプログラミング教育を進めるにあたり、企業、団体、大学・高専等に期待することについては、授業を進めるための具体的な取組事例や教員研修、分かりやすい教材の提供等が挙げられている。

現時点ですでに2割弱の教育委員会でプログラミング教育の授業が

展開されていることに少し驚きました。

今後の課題としては、教育内容に関する情報流通、そして予算確保、

といったところなのでしょう。

 

各私学におかれましても準備を進められているでしょうか。

個人的にはまだまだ情報不足であることが否めない感覚を持っていますが、

先進的な取組をされている公立校や私学からの情報収集を含め、

自校のスタンスと教育内容について早めに固めておかれるのがよいかもしれませんね。

 

(文責:吉田)

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東京都受動喫煙防止条例が成立、違反者に罰金

東京都受動喫煙防止条例が平成30年6月27日、都議会本会議で可決、成立しました。

学校や病院、行政機関など多数の人が利用する施設での喫煙を禁止します。

義務違反者には5万円以下の過料が適用されます。施行期日は平成32年(2020年)4月1日です。

 

東京都受動喫煙防止条例案について(平成30年6月8日公表)

 

今回の条例は国の健康増進法の改正案よりもさらに厳しいものとなっています。

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出典:「東京都受動喫煙防止条例案について」

 

努力義務とされたものの、幼稚園や保育所、小学校、中学校、高等学校では屋外の喫煙場所設置も認めないとのことです。

オリンピック・パラリンピックの主催者として、受動喫煙防止対策をより一層推進する必要があるとの判断から、東京都受動喫煙防止法を制定したようです。

東京都では、従業員を使用しない場合に限り「喫煙・禁煙」を選択できます。

ヨーロッパでは先行して、受動喫煙防止法が施行されています。

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どの国も面積規制がされており、日本より厳しいです。

 

今回は東京都の条例として規制案を紹介しましたが、今後どの自治体でも東京都と同様に条例を制定することが想定されます。

東京都の条例では、保育園、幼稚園、小学校、中学校、高等学校においては屋外にも喫煙スペースを設けられない敷地内禁煙という厳しいものとなっています。

最近では敷地内では喫煙できない学校も増えてきていると思いますが、今一度御校の状況がどのようになっているのか確認されてみてはいかがでしょうか。

 

(文責:長森)

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教育指標の国際比較、「諸外国の教育統計(2018年版)」

文部科学省から「諸外国の教育統計」の2018年版が公表されています。

日本とアメリカ合衆国、イギリス、フランス、ドイツ、中国、韓国における

学校統計図や大学の学生納付金など、教育状況に関する統計データをまとめています。

この統計の中には各国の1クラス当たりの生徒児童数や教員数なども調査されており、日本以外の教育制度が確認できる有意義な統計だと感じています。

 

大学の学生納付金に関する比較では、2017年の初年度学生納付金をみると、

日本の大学は以下の通りとなっています。

  • 国立 81万7,800円(授業料+入学料)
  • 公立 93万2,519円(授業料+入学料)
  • 私立 130万8,962円(授業料+入学料+施設整備費)

アメリカの大学は、入学料がありません。

  • 州立 8,543ドル(約86万5,000円)
  • 私立 2万6,740ドル(約270万7,000円)

フランスの大学は、授業料がなく、学籍登録料と健康保険料で215ユーロ(約2万9,000円)を納付することとなっています。

 

国によって政策が違い、納付金の状況を見ているだけでも大変勉強になります。

 

今回、個人的にもっとも参考になった資料が 「学校統計」です。

この資料には就学前から高等教育に至るまで、児童・生徒・学生数や教員数が一覧になっています。以下、日本の学校統計を引用します。

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幼稚園における教員1人当たり園児数は国公立で10.4人、私立で13.7人と算出できます。

幼保連携型認定こども園になると、国公立で7.1人、私立で6.6人と幼稚園よりもより人手が必要なことが分かります。

 

日本の場合、教員1人当たり生徒数は中学校では国公立13.2人、私立15.7人。高等学校では国公立13.0人、私立16.9人。大学では国公立7.4人、私立18.7人と教育段階が進むにつれ国公立校の方が教員1人当たり生徒数は減少する傾向にあります。

 

一方、アメリカでは日本とは反対に私立校の方が教員1人当たり生徒数は少ない傾向にあります。(公立:16人、私立:12.2人)

アメリカの場合は私立の方が手厚くなっているためか、上述のように私立校の授業料は高額になっています。

 

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教員1人当たり生徒数は簡単に決めることはできませんが、少人数制には少人数制の、多人数制には多人数制のいいところがあると思います。

世間のニーズが細分化される今、どのような生徒をどんな環境で育てていくか検討することが少子化の進む日本で生き残っていく解決策のひとつかもしれません。

 

(文責:長森)

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