寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

大阪の学校経営コンサル会社/株式会社ワイズコンサルティングが、学校経営に関する情報を収集し発信するブログです。

児童見守り、大幅増へ

まずは本日、セミナー開催日です。

大阪・東梅田にて、14時開始です。

どうぞお気をつけてお越しください。

 

さて本題。

学校の安全確保策というのはどこまで手厚くすべきなのでしょうか。

私学でも悩ましい対応が続いているように思います。

本日は国の対応についてのニュースを確認しておきましょう。

日経新聞より。

 

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川崎市でスクールバスを待っていた小学校の児童ら20人が殺傷された事件を受け、文部科学省は2020年度、通学中の児童らの見守り活動を行う「スクールガードリーダー」を大幅に増員する方針を決めた。自治体への補助を拡大し、現状の約1500人から約4000人に増やす。見守りの目がない「空白地帯」をなくし、児童生徒の安全確保に役立てる。

 

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スクールガードリーダーという名称、お聞きになったことがあるでしょうか。

自治体が警察官OBや防犯の専門家などに委嘱しているそうで、

いわばこのような仕事の専門家にあたる人たちです。

このスクールガードリーダーが、

見守り活動をするボランティア、地域住民らの先頭に立ち、

不審者への対応や注意すべき場所などを指導するそうです。

 

ちなみに文科省はスクールバスを使う私学に対する補助も想定していて、

バスの停留所や車内に警備員を置くといった安全対策にかかる費用を補助する、

と記事には書かれています。

 

 

地域内の連帯が薄れてきていることを一因として、

学校の安全に関する役割は拡大傾向が続きます。

ただ、学校自身ができることにも当然限度があります。

やはり地域との連携を進め、地域の意識を喚起しながら、

本来地域や家庭が担うべき役割をそちらに任せていく、

という活動も必要な気がします。

特に私学では公立校よりも経営資源の制約が大きく、

今後を見据えればこのような活動が必須、と言えるのではないでしょうか。

子どもたちが安心して生活できる社会を実現するために、

それぞれが果たすべき役割について、もう一度考えてみたいですね。

 

(文責:吉田) 

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高速無線通信、全小中高に

IT人材、AI人材育成を目的にしながら、

学校のデジタル化はどんどん進展していくことでしょう。

となると、インフラ整備が必要になりますね。

公立校はどうやら予算化がなされそうです。

日経新聞より。

 

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学校でのデジタル技術活用を推進するため、文部科学省は、2020~22年度の3年間で小中高校の全ての教室に超高速・大容量、最大毎秒10ギガ(ギガは10億)ビットの無線通信環境を整備することを目指す。授業で児童生徒が1人1台のパソコンを使っても支障が生じないよう補助金制度を創設して学校の取り組みを促す。

 

学校での通信環境整備の難しさは、

「一気につなぐ」「一気に切れる」

が何度も繰り返されるところにある、

と某校のIT担当職員さんから聞いたことがあります。

授業となると1クラス分、場合によっては1学年分の生徒が

一気に通信を開始し、それが終わるとすべての通信が終了する。

この「一瞬に莫大な通信量」を捌くためのシステムが必要、

というわけですね。

 

公立校でも63.2%が毎秒100メガビット以上の通信環境を備えています(※)

が、授業で生徒が一斉にパソコンで動画を閲覧するなどすると

通信が滞ってしまうことが多い、と記事にも書かれています。

(※)2018年3月時点の数値。

 

 

文科省は、国公私立の小中高校などが毎秒1~10ギガビットの環境を整備する場合に工事費用などを2分の1補助する計画で、20年度の概算要求に375億円を盛り込んだ。学校の規模によるが、整備には1校で数百万円かかるという。

 

 

私学は自ら財政措置を行わないといけません。

その中で、この通信環境整備は頭の痛い出費と言えそうです。

しかしながら、限られた資金をどう配分するか、

を賢明に判断することこそ、学校経営と言えるのではないでしょうか。

優先順位を付しながら、学習環境を整えて行っていただきたいと思います。

 

(文責:吉田)

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共通テスト、センター試験と同額

2日続けて大学入試の話題となりますが、ご容赦ください。

日経新聞より。

 

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2021年1月に初回が実施される大学入学共通テストの検定料について、文部科学省は(8月)28日までに、現行の大学入試センター試験と同額の1万8千円(3教科以上)と1万2千円(2教科以下)に据え置く方針を固めた。国語と数学での記述式問題導入などで経費は増えるが、大学入試センターへの補助金で補い、受験生の負担を抑える。

 

受験料、というのは受験する側にとって結構大きな負担になります。

これが現状のままというのは受験生家庭には朗報、かもしれません。

ただ、昨日ご紹介した英語民間試験のことを忘れてはなりません。

受験生が最大2回まで受けられる英語民間試験は検定料が1回5800円から2万5千円程度かかり、同省内には「さらなる負担増を求めるのは難しい」との意見があった。

 

そして、先ほどご紹介した検定料そのものの金額据え置きの方針についても、

政府内には異論もあるようで、今後の予算編成で議論になる可能性は残ります。

 

 

さてこのような現状を踏まえて、貴校園の入学検定料をどのように考えますか。

以前のブログでも書かせていただきましたが、本来、

どのような生徒、学生に入学してもらいたいか、ということと、

入学検定をどうするか、というのは同質の課題であると感じます。

そして、入学検定を行う以上、そしてそこにコストが必要である以上、

その価値を反映させた価格が設定されるべき、とも言えるかもしれません。

 

大学でいう3ポリシーは小中高でも当然考えるべき視点です。

貴校園にとっての入学、課程、卒業のあり方は

常に深く広い考察が必要だと思うのですがいかがでしょうか。

 

(文責:吉田)

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英語民間試験 大学3割が活用未定

先月時点での調査及び記事ですが、気になります。

日経新聞より。

 

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大学入学共通テストで活用される英語の民間試験について、文部科学省は(8月)27日、大学による民間試験の利用方法などの情報をまとめたポータルサイトを開設した。受験生側の要望に応えた形だが、全国の大学のうち3割は現時点でも民間試験を活用するか未定で、民間試験の実施方法も詳細が固まらないままだ。2020年度の導入に向けて残された課題は大きい。

 

まずは、日経新聞に掲載された民間試験の実施回数に関する表です。

 

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そして、記事で紹介されているポータルサイトはこちら。

www.mext.go.jp

 

サイトでは全国の国公私立大など1070校の8月1日時点の活用方針を載せた。全ての学部や選抜区分で「未定」としたのは3割の296校にのぼる。296校のうちほとんどが私立の学校で、一部民間試験の申し込み開始が9月に迫る中、受験生の準備に影響が出かねない状況だ。

 

入試は来年なんですよね?と確かめたくなるほど、

不安が大きい状況のように思われます。

この記事には以下のような内容も採り上げられています。

  • 民間試験の日程には「4~11月に計28回」「4~7月に1回」など詳細が示されていない試験もある
  • 試験会場の場所は都道府県の単位までしか示さない例も目立つ
  • 検定料は約2万5千~5800円とばらつきがあるが、文科省の求める経済的な困難を抱える受験生への配慮については多くの団体が検討中

 

文科省としては、9月中には活用方針を公表するよう大学に要請し、

大学と自治体には会場確保への協力も求めているようです。

試験実施団体にも11月ごろまでには詳細を決めるよう求めています。

果たしてどうなるのでしょうか。

 

 

生徒を送り出す側の高等学校でも混乱が懸念されます。 

試験制度が子どもたちの未来につながるものになるよう、

大人たちは責任を果たすことが求められそうです。

 

(文責:吉田)

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年金、68歳まで働く必要

人生100年時代を迎える一方で、年金事情はますます厳しくなるのでしょうか。

定年、退職金、セカンドキャリア…

職場で考えないといけないこともますます増えてきそうです。

日経新聞より。

 

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厚生労働省は(8月)27日、公的年金制度の財政検証結果を公表した。経済成長率が最も高いシナリオでも将来の給付水準(所得代替率)は今より16%下がり、成長率の横ばいが続くケースでは3割弱も低下する。60歳まで働いて65歳で年金を受給する今の高齢者と同水準の年金を現在20歳の人がもらうには68歳まで働く必要があるとの試算も示した。年金制度の改革が急務であることが改めて浮き彫りになった。

 

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一応、記事本文に書かれている情報詳細を整理してみました。

  • 2019年度の所得代替率=年金額約22万円÷現役手取り平均額35.7万円=61.7%
  • 経済状況の6つのシナリオのうち、経済成長と労働参加が進む3つのケースでは将来の所得代替率が50%超を維持できる(2014年の前回財政検証と比べ、将来の所得代替率はわずかに上昇)
  • ただし、2029年度以降の実質賃金上昇率が1.6%、実質経済成長率が0.9%という最も良いシナリオでも所得代替率は今と比べて16%下落
  • 成長率が横ばい圏で推移する2つのシナリオでは、2050年までに所得代替率が50%を割り込む
  • 最も厳しいマイナス成長の場合には、国民年金の積立金が枯渇、代替率が4割超低下

 

若い世代にとっては厳しい結果が並んでいますね。

そして、所得代替率50%が示す水準は月収約20万円、

という点にも注意せねばなりません。

月に20万円で2人が暮らすというのは、地域にもよりますが、

家賃や水光熱費の負担があると仮定すれば、

生活が成立するギリギリの水準、ともいえるかもしれません。

 

 

さてこのような情報を基に、雇用側である学校をはじめとする事業体は 

何をどう考えればいいのでしょうか。

昨今は「将来の退職金よりも目の前の手取り賃金のアップ」

を求める教職員の声が大きくなっていることを感じていますが、

それが本当にこれからも続くのか、それともどこかで潮目が変わるのか。

いずれにしても、人生を豊かに生きるための方法論を、

国も自治体も、そしてそれぞれの職場においても模索していく必要がありそうです。

誰もが安心して働ける環境を目指して。

 

(文責:吉田)

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小学校教員の不人気深刻

教員のなり手が不足しています。

そして、その傾向はますます強くなるかもしれません。

教育業界にとって、正面から向き合うべき課題でしょう。

日経新聞より。

 

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公立小学校教員の人気低下に歯止めがかからない。東京都では今年の採用試験で、応募者数を採用者数で割った応募倍率が2.4倍と過去最低を更新した。新設教科やいじめへの対応に伴う負担増や長時間勤務が敬遠されている。各地の教育委員会は負担軽減などのPRに躍起だが効果は不透明だ。専門家からは民間出身者の採用を増やすなど新たな工夫を凝らすべきだとの声が出ている。

 

 

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2019年度の公立小学校教員採用試験の倍率はこうなっています。

東京都…前年度より0.3ポイント低下(2.4倍)

埼玉県…同0.5ポイント低下

愛知県…同0.3ポイント低下

 

そして、全国でもその傾向は同様であり、

2017年度試験では3.2倍となり過去最低を更新。

低下は7年連続とのことです。

 

早稲田大の田中博之教授(教育工学)は「学校現場では、受験倍率が3倍を切ると優秀な教員の割合が一気に低くなり、2倍を切ると教員全体の質に問題が出てくるといわれている」と話す。

 

ベテラン教員の大量退職で採用数は増えているのに、

応募者は減っている…というのが最近の傾向。

私学も同様の状況に陥っているように感じます。

 

 

志願者を増やすためには、まず職場環境の整備が必要、

なのかもしれません。

上記記事に続けて、こんな話題も書かれておりました。 

 

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文部科学省は教員の長時間労働の解消を進めている。7月には夏休み期間中の長期間の学校閉庁日を設けるなどして教員の休日を確保するよう、都道府県教育委員会などに通知した。

中央教育審議会も公立校教員の長時間労働の解消に向けた答申をまとめ、残業時間の上限を原則「月45時間以内」とする指針の順守を求めた。

今後は、小学校で教員1人あたりの授業時間数を減らせるよう、各教科を専門の教員が教える「教科担任制」の議論も進める方針だ。

 

 

民間企業が勤務環境改善を進める中で、学校が採用競争力を高めるためには、

このような取組に力を入れねばならないでしょう。 

 

まだまだ働き方に変化が見られない私学もあるようです。

今一度、自校園の就労環境に目を向け、

できることから改善を始めてはいかがでしょうか。

 

(文責:吉田) 

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社会人の学び直し 深化

リカレント教育が広がりを見せているようです。

縮小傾向の強かった学校のマーケットは変化するのでしょうか。

日経新聞より。

 

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全国の大学でリカレント教育(社会人の学び直し)を後押しする動きが広がっている。これまでは公開講座など気軽に受けられ教養を高めるものが中心だったが、専門性を高めたり企業・団体のニーズに合わせてカリキュラムを組んだりしている。子育てで仕事を離れた女性の職場復帰を支援する講座や学費の補助など、多様な人に受講を促している。

 

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記事で紹介されている茨城大学では、

リカレント教育を「オープン」「専門」「カスタム」の3コースに再編。

カスタムコースでは企業や団体のニーズに応じ、

個別に教育内容を組み立てるそうです。

記事に登場する企業では、受講料は会社負担、受講は勤務時間に含められる、

とのこと。

こういった受講環境の整備も進めていく必要性を感じます。

 

冒頭でも触れましたが、リカレント教育が広がれば、

学校のマーケットは拡大することになります。

市場をいかに確保するか、という大きな課題を持つ私学においても、

非常に興味深いテーマではないでしょうか。

 

ちなみに、茨城大社会連携センターは1年かけて県内の企業や自治体を訪れた、

と記事にあります。

ニーズが高まるのを待つのではなく、

ニーズをつかみに行くという行動が必要であることを思い知らされます。

茨城大の特命教授は、個々の課題や大学への要望などを聞くなかで

「学び直しのニーズは予想以上に高いと感じた」そうです。

 

さて貴校園ではリカレント教育をどのように考えますか?

 

(文責:吉田)

 

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