深刻なニュースだと受け止めました。
日経新聞より。
(会員限定記事となっております。ご了承ください)
若い世代の献血が減っている。日本赤十字社によると、10~30代の献血者数は2013年の約242万人から22年には約168万人になり、10年間で3割も減少した。
少子化で若者の人口自体が減っていることが大きいが、高校などでの学校献血が減っている影響も見逃せない。献血未経験層がさらに積み上がると、将来、献血が危機的な状況を迎える恐れもある。
私が最初に献血をしたのはまさに高校生のころ。
社会貢献したい、という欲求が少しずつ高まってくる中で、
お金も時間もない、けれど何かを…という自分の気持ちをぶつける対象が
この献血だったことを覚えています。
最初の献血はとても充実感があって、少しは社会の役に立ったかも、
と自己満足ではありますが確かに感じました。
記事によれば、1990年ごろまでは全国の高校の6割以上で
学校献血が実施されていたそうなのですが、2000年代には3割を切って、
2020年以降は新型コロナ禍の影響もあって2割以下になっているそうです。
それだけ高校生の意識が変わってきているのか、
と残念な気持ちになりかけたのですが、実はそれだけでなく、
献血の「主流」が変化したことも関係しているようです。
医療機関からの需要は400ミリリットル献血由来の血液製剤を求める割合が9割に上っており、これに応えるため、全血献血は400ミリリットルを推進している。ただ、200ミリリットルは年齢条件が16歳以上なのに対し、400ミリリットルは男性17歳以上、女性18歳以上だ。
400ミリリットルだと高校献血で女子は18歳の3年生しか参加できない。「参加者があまり見込めないためやめるケースも出た」と大阪府赤十字血液センターの恵比須有実子さんは話す。
こんな年齢制限の区別があったことを、私は全く知りませんでした。
確かに最近は献血に行っても必ず400mlを勧められます。
年齢によって区別されるとなれば、学校全体の行事とすることは
なかなか難しいのかもしれません。
個人的にも、少々体力が落ちているときに400ml献血はしんどいので、
200mlにしたいな…と思うこともあるのですが、
それでも「成人男性は原則として400mlをお願いしているんですが」
と言われると、それでも200mlで、とは言いづらく、
400mlに協力させてもらうのですが、
そのせいで献血に向かうという行動自体が遠のいてしまうこともあり。
こういったあたりはしくみ自体の改善の余地があるのかもしれません。
生徒からの提案で新たに学校献血を始めたそうです。
コロナ禍で文化祭や体育祭が中止になる中、生徒会が「何か皆で取り組む社会貢献がしたい」と話し合い、献血の話が出てきたという。「地域の人にも参加してもらおう」という声も上がり、周辺の住民にも協力を呼び掛けた。
生徒は日赤の担当者から事前に献血について学んだ。当日は大教室にベッドを並べ、希望者に来てもらう形で実施。100人程度が参加した。21年以降も毎年秋に住民にも参加してもらう形で継続している。
献血を担当してきた横山史典教諭(58)は「生徒が自発的に始めたことがうれしい。教職員も年配の人は参加するが、一度も経験のない若い先生には抵抗感がある。高校時代に経験する意義は大きい」と話す。
献血はとても貴重な社会貢献行動だと感じます。
その経験をぜひ高校時代に、とも思います。
貴校園でもトライしてみませんか。
(文責:吉田)