いよいよ小学校でも生成AIが活用されるようになってきましたね。
日経新聞より。
(会員限定記事となっております。ご了承ください)
小学校が生成AI(人工知能)を教育に活用する動きが広がってきた。AIが社会に浸透するなかで早期に適切な使い方を身につけ、トラブルを防ぐ狙いがある。個人情報が流出するリスクなどを減らそうと、AIを安全に使うためのツールを導入するといった工夫も重ねている。
まず最初に押さえておくべきは、
「生成AIは基本的に子どもの利用を想定していない」という点です。
「ChatGPT」を開発した米オープンAIは
13歳未満の使用を禁止、18歳未満は保護者の同意が必要、としていますし、
国連教育科学文化機関(ユネスコ)も教室での使用は13歳からとしています。
誤りや危険な情報をうのみにしたり、
個人情報などAIに学習させるべきではないことを入力したりする可能性がある、
というのが理由です。
つまり、学校現場であっても小学生の利用は相当の注意を払う必要があり、
すなわち、教員にそれだけの力量が求められることになります。
ただ、今後社会で広がっていくことが確実なAIについて、
素養を持たないことのほうがかえって危険である、とも言えます。
小さい頃に小刀やカッターの使い方を知ったり、
遊具で遊んで小さなけがをすることで危険を察知する力を養ったりするように、
避けてばかりでは学びが起こりえない、という点は
教育機関としてしっかり認識しておく必要はあるかもしれません。
昨今、小学校での活用は広がっているようで、
学研教育総合研究所が2023年10〜11月、
1200組の小学生と保護者を対象に調査した「小学生白書2023」によりますと、
小学生の9.8%が学校で生成AIを使ったことがあったそうです。
実際、記事には札幌の市立小学校では俳句や詩を作る国語の授業で利用、
教員が生成AIに作らせた俳句を示し、
児童が「季語が2つもある」「意味が通らない」など
批判的に読み解くことでよりよい創作を模索したそうです。
同校の教員は「同級生が作った作品は厳しい指摘をしづらいが、
AI相手なら遠慮なくできるのでよい教材になる」と話しておられます。
初等教育、中等教育での生成AIの活用、今後も進んでいくことでしょう。
貴校園も学びのひとつのツールとして、
将来を含め良い付き合い方を続けていけるような学びが
展開されることを願っています。
(文責:吉田)