2024年問題はこういったところにも波及しています。
日経新聞より。
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バス運転手の時間外労働時間の上限が規制される「2024年問題」が、修学旅行にも影を落としている。KNT-CTホールディングス傘下の近畿日本ツーリストでは、中学校など2校で修学旅行用の貸し切りバスの手配を依頼した全てのバス会社から断られる事態になった。運転手不足を理由に受注を制限するバス会社もでている。
行事には必須、という学校もきっとあるだろう、貸し切りバス。
修学旅行時のバス手配ができないとなれば一大事ですが、
結果、この記事にある学校ではバスが手配できず、
保護者にバス代金返金を通達したうえで、
電車などの代替交通手段で修学旅行を実施するとのことです。
きっと行程にも影響が出るでしょうね。
2024年問題は公共交通だけでなく、物流や建築等の業界にも
とても大きな影響を与えています。
が考えてみれば、2024年4月に変わったのは
「時間外労働の上限規制」ですよね。
つまり、これまでは相当の時間外労働を前提に活動が組み立てられていた、
ということに他ならないわけです。
従事する方々に大きな負荷をかけて成立している事業というのは、
やはり永続という観点からは大いに問題があることを
このことから学ばねばならないと感じます。
と、こうやって見てきますと、私学は果たして大丈夫なのでしょうか。
学校でも労働時間が正確に把握され、他の業界同様に
時間外労働が上限規制にかかることとなれば、
貴校園はこれまでと同様の活動ができなくなってしまう…
ということが起きる可能性があるのではないでしょうか。
経営のしくみを整える、ということは、
こういった無理のある状況を改善し、
誰もが元気にその事業に携わり続けられる状態を創り出す
ことにあると思います。
そう捉えれば、2024年問題は考えるきっかけをくれるテーマ。
サービスの受け手としての影響を考えるにとどめず、
自らの永続のために自分事として受け止めたいですね。
(文責:吉田)