スポットワーク、ご存知でしょうか。
最近は空き時間の単発バイトもかなり増えているようですよ。
日経新聞より。
(会員限定記事となっております。ご了承ください)
空き時間などを使って単発で働くスポットワークの時給が上昇している。ツナググループ・ホールディングスのツナグ働き方研究所(東京・千代田)がまとめた2月の平均時給(三大都市圏)は1173円で前年同月に比べ23円(2%)高い。4年間で1割の上昇と、一般的なアルバイト・パートをしのぐ勢いだ。人手不足に加え、人員配置の効率化を図る企業によって需要が底上げされている。
短時間、単発の業務ということですので、
未経験でも働きやすい数時間単位の仕事が多いのが
スポットワークの特徴です。
ここには学生や主婦に加え、副業の解禁で会社員などの利用も増えているそうで、
業界団体のスポットワーク協会によりますと、
重複を含めた登録者数は1500万人を超えたとのことです。
こういったこともあって、求人市場においてそれなりの存在感が出てきて、
時給も通常のアルバイトに近い状況になっているのかもしれませんね。
雇う側からすれば、単発となれば熟練度が極端に低くなることが多く、
継続雇用前提のアルバイトより処遇は当然低くなる、
と考えたくなるのですが、上のグラフを見ると最近はそうでもなさそうです。
アルバイトのみならず、正社員ですら長期雇用が難しい時代になった、
ということがこういったところからも推察される気がします。
さて、私学でのこういったしくみの活用はあり得るでしょうか。
おそらく、現状は「ない」のだろうと思います。
が今後、人手不足がさらに進んできたときにも全くない、
と言い切れるかどうかは分かりません。
そして、こういったしくみを実際に活用するかどうかは別にしても、
業務分担を柔軟に変えられるようにしておく必要は
十分にあるのではないか、と感じてもいます。
学校では「どこまでが業務なのか」が分かりにくいとされることが多く、
そのことが労働時間や残業代にも影響を与えています。
労務管理の基本は業務自体の把握にありますから、
業務の棚卸しと分類や整理を各現場でも進めておく必要があるのではないでしょうか。
ちなみに、今回の記事にはこんなことも書かれていました。
最近は雇用側が新たなバイトや正社員の確保をにらんでスポットワークを利用している面もある。「働きぶりを見て、企業側がその人を引き抜いてもらっても構わない。職種に迷う働き手がお試しバイトとして申し込むことも増えた」(タイミー)。スポットワークは企業と働き手の「出会いの場」として、単純な需給調整以外の役割も担い始めている。
青田買いはいろんなところでなされる可能性がありそうですね。
魅力的な職場づくりの重要性はますます高まりそうな気配です。
(文責:吉田)