先月、このような投稿がありました。
(有料会員限定記事となっております。ご了承ください)
日本の子供の約7人に1人は貧困状態にあり、国際的にも高い水準だ。教育は未来への投資である。すべての国民に良質の教育機会を提供する公教育はこれまで以上に重要で、優秀な教師の確保は喫緊の課題である。しかし肝心の公立学校教師の仕事が学生から敬遠されている。採用試験の応募倍率は近年顕著に低下した。教師の質を担保できる最低ラインとされる2倍を下回る自治体も出始めた。このままの状況では、公立学校での教育水準の維持は困難で、貧困家庭は良質な教育機会を得られない負のサイクルが恒常化する。
上の通り、今回の投稿は公教育に対するものではあります。
が、私学も公教育の一翼を担う機関には違いありません。
そして、教員が敬遠する職場の一つになっていることも、
公立学校とおそらく同じではないでしょうか。
この記事の筆者は公立高校の英語教師でいらっしゃるのですが、
さらに働きながら教員免許を取得され高校教師に転じたそうで、
現在は大学院で英語教育学を研究中とのこと。
ご自身もおっしゃっていますが、教育業界からすれば
「外様」といえる経歴のように見えます。
筆者が通う大学院でも、周囲には一回りも二回りも若い教員志望の同級生が。
専攻内容からも教員志望者が多いことはうかがえますが、
なかでも特に優秀で、良い教員になると思っていた数人の学生が、
教職志望をあきらめ、民間企業を目指すことになったそうです。
理由は「今の教育現場では研究内容を生かせない気がする」
との不安のようです。むむむ。
新しい知見を軽視し、経験者が幅を利かす閉塞的な職場環境。若い世代は、そうした臭いに敏感で教育現場の「実践偏重」を避ける傾向にある。教師が休職し、大学院で研究する「大学院修学休業制度」の活用者は、制度開始後2002年の348人から近年は半減。優秀でキャリア開発に熱心な教員志望の学生ほど、公教育現場での自己開発しづらい状況を察知し、教職をあきらめる。教師が最大限に能力開発できる環境を整えた上で、社会への周知が急がれる。
ともすると、教育現場には新しい技術や新しい考え方に対して
否定的なベテラン教員も少なからずいらっしゃるのかもしれません。
しかし、子どもたちが生きていく社会は未来の社会であって、
過去の社会ではないことを今一度強く意識せねばなりません。
これまでの知見を活かしつつも、新たな要素を積極的に学び、
「いいトコ取り」をしようとする貪欲さが、教育現場には必要な気がします。
貴校園の教職員さんは新たな学びに積極的でしょうか。
その姿勢こそが、貴校園の風土を作っていると思うのですがいかがでしょうか。
(文責:吉田)