本日は文科省HPに掲載されている報告書のご紹介です。
平成26年度 総合的な教師力向上のための調査研究事業 成果報告書:文部科学省
このタイトルだけ見ると、とっても興味深いんです。
何しろ、「総合的な教師力向上」ですから。
というわけで、喜び勇んでページを開いてみると…
報告書の量にびっくりします。
まずはこの調査研究事業が5テーマに分かれて展開されている様子がうかがえます。
が、それぞれのテーマが分かりません。
「テーマ1」「テーマ2」…と並んでいるだけですので。
そこで、まずはテーマ1の報告書を見てみよう、とクリックすると、そこにはなんと11本もの報告書が並んでいます。
さらに、一番上の北海道教育委員会の報告書を開こうとクリックすると、3分割された報告書リンクが現れます。
…と、なかなか報告書本体にたどり着けないうえに、各報告書が結構なボリュームなので、当たりを付けて読む必要があります。
残念なことに、私もまだ全然読めていませんので、このブログでは各テーマが何なのかを示すにとどまってしまいますがご了承ください。
以下、私が解読した各テーマです。
- テーマ1:初任者研修
- テーマ2:地域の実情に応じた「教師塾」の展開
- テーマ3:教育課題に対応するための教員養成カリキュラム開発
- テーマ4:マネジメント能力養成
- テーマ5:専門的人材活用システム構築
…と、これを読み解くだけでだいぶ苦労したのですが、その後こんな資料を見つけました。
東京学芸大HPに掲載されていたものなのですが。
1.実践力のある教員の育成に向けた養成・採用・研修の抜本的な改革
①初任者研修の抜本的な改革
初任者に対する効果的・効率的な研修を実施できるよう、学校全体で初任者を指導・評価するとともに、初任者が研修に専念できる体制の構築に係る調査研究を行う。②教師塾の拡充
教育委員会が教員志望者を対象として行っている教師塾を拡充し、学生の段階から実践的指導力を育成できるよう、教師塾の指導体制の検証や、大学と連携したプログラム開発を行う。③教育課題に対応するための教員養成カリキュラム開発
大学・大学院が教育委員会や(独)教員研修センターと連携し、学校現場の教育課題に適切に対応できる実践的指導力を育成するためのカリキュラム開発を行う。2.管理職を養成する仕組みの確立
教育委員会が教職大学院等と連携し、(独)教員研修センターも活用しつつ、各教育委員会の研修センターなどが実施する管理職養成のための研修プログラムの開発や評価システムの検討を行う。
3.教員免許状を持たない専門的な知識・技能のある優れた人材登用の促進
教員免許状を持たない専門的な知識・技能のある優れた人材の学校現場への登用を促進するよう、特別免許状などを活用した社会人登用の仕組みを構築するための調査研究を行う。
これらが、先ほどの5テーマに対応しているようです。
(できれば文科省HPにも書いておいて欲しかった…)
まだそれぞれの報告書をちらっとしか見ていませんが、「研修プログラム」の確立には有用な資料なのではないか、という感想を持っています。
つまり、学内での人材育成を進めるための方策、ですね。
これ、実は弊社の来年度の重点課題と一致しています。
学校という組織にとって人材=教職員は最大の経営資源です。
一方で、市場から有能な人材を調達する、言い換えれば質の高い採用を実現することはかなり難しい状況です。
さらに、私学の場合には公立校における教育委員会のような存在がなく、加えて各校には異なる成り立ちと独自の建学の精神があり、独自人材の育成は避けて通れない重要課題です。
そこで、「自前で人を育てる」という発想が重要なのではないか、と私たちは考えています。
2016年度はそのような活動の幅を広げられたら…と思っています。
というわけで、本日ご紹介した報告書の数はあまりに多いのですが、せっせと読みたいと思います。