学校の場、定年前の人材にも適用が少ない成果主義ですが、
民間企業ではシニア人材にその適用が見られるようです。
参考までに見ておくことにいたしましょう。
日経新聞より。
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働き方の多様化で定年がキャリアのゴールではなくなるなか、シニア人材にも競争を促し生産性の底上げを狙う企業が出はじめた。カシオ計算機は60歳以上のシニア社員を対象に成果主義の給与体系を導入した。システム開発のTISなどでも同様の取り組みが進む。シニア人材は労働力人口の3割を占め、各社とも活用を急ぐ。
具体的な内容を見る前に、以下の図で概要を見ておきましょう。
60歳以上の人材に適用される制度としては
これまでなかなか見られなかったものばかりです。
まずはカシオの事例。
上の図では副業制度の紹介がありますが、それとは別に、
60歳の定年後も働き続ける再雇用社員を対象として、
現役時代の6等級より細分化した12等級の成果主義を導入。
新制度で従来より年収が下がる社員が出る一方、6割増えるケースもあるそうです。
TISは2020年春から、優秀な65歳以上向けに、
現役時代と同水準の基本給や賞与を支給する新しい再雇用制度を導入。
再雇用後は成果に応じ昇格や降格が決まり給与が変動するとのことです。
明治安田生命保険では定年を60歳から65歳に延長すると同時に、
60歳以降でも支店長などの管理職に就けるようにしました。
これまでのキャリアを振り返り、今後の目標を明確にする研修を導入、
多様なポストに年齢を問わずに応募できるようにしています。
今後の定年延長、定年廃止を見据えて、民間企業は準備を進めているようです。
さて貴校園はいかがでしょうか。
教職員の労務構成や人件費管理の観点から、
法人全体の人事施策について見通しを持っておきたいですね。
(文責:吉田)