寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

大阪の学校経営コンサル会社/株式会社ワイズコンサルティングが、学校経営に関する情報を収集し発信するブログです。

国公立大入試、AO導入最多

大学入試はセンター試験を控えて佳境に入りつつあります。

最近の大学入試は特色入試的なものが多くなっているようですね。

日経新聞より、少々短めの記事ですがご紹介いたします。

 

www.nikkei.com

 

文部科学省は(12月)20日、国立大82校と公立大91校、計173校について、来春入学者の入試の概要を公表した。

書類や面接などによるアドミッション・オフィス(AO)入試を導入したのは95校。前年度より7校増え、過去最多になった。

 

新たにAO入試を導入したのは国立大2校、公立大5校。

国公立大全体の半数を超えて、かなり増えてきた印象です。

 

先日、某高校で校長先生から聞いたのですが、

AO入試への対応で、高3学年団の先生方は対応に追われ、

過剰な業務負担になっている、とのことです。

入試の形態が変わると当然、対策も変える必要がある、

そうなると対策を打つための学校サイドの手数も増える…

ということなのでしょうね。

学校組織の体制整備も含め、

今後に向けて様々な視点からの準備が必要になりそうです。

 

(文責:吉田) 

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私立高の授業料無償化

新年度予算のポイント解説が日経新聞に掲載されていました。

その中から、教育関連の内容をピックアップします。

 

www.nikkei.com

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タイトルにもあるように、私立高校の授業料無償化施策、

「就学支援金制度」が拡充されます。

 

現行は年収約910万円未満の世帯の生徒について、年11万8800円を支給しており、公立高は無償化されている。私立は年収約590万円未満であれば年収に応じて同17万8200~29万7000円に増額して支給していたが、2020年度からは私立の授業料の平均額相当の同39万6000円を一律で支給する。

 

ちなみに、卒業後に看護師や保育士といった専門的な資格をとるための課程である

専攻科はこれまで本制度の対象外でしたが、このたび新たに支援対象となります。

 

そして、大学や短期大学などの高等教育機関の無償化も開始されます。

対象は低所得世帯で、授業料減免と返済不要の給付型奨学金の拡充という

2本柱になるとのことです。

授業料減免の上限は国公立大で年約54万円、私立大で同70万円。入学金も減免する。給付型奨学金は国公立大の自宅生は同35万円、自宅以外から通う場合は同80万円。私立大は自宅生が同46万円、自宅外が同91万円だ。

それぞれ住民税非課税世帯(年収270万円未満)は上限まで、300万円未満は3分の2、380万円未満は3分の1を支援する。

 

先日のブログでも紹介しましたが、この新制度の開始に伴い、

国立大の中所得世帯などの学部生は授業料負担が増えてしまう恐れもありましたが、

激変緩和の特例として現在の授業料減免措置を維持することとされました。 

 

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教育の無償化施策が多くなってきていますが、

昨年10月から無償化された幼稚園の状況をお聞きすると、

かなりニーズに変化があったことを実感されているようです。

世間の反応を想定しながら、

次年度以降の計画策定を進めていただければと思います。

 

(文責:吉田)

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私立学習費1830万円

学校関係者にはおなじみの調査かもしれません。

連日統計のご紹介です。日経新聞より。

 

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幼稚園から高校までの15年間、全て私立に通った場合、学習費の総額は1830万円で、全て公立に通った場合の541万円に比べ、3.38倍になることが(12月)18日、文部科学省の2018年度学習費調査で分かった。前回16年度調査では3.28倍で、少し差が開いた。

 

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公立と私立の比較ですが、あくまでも平均額の合計によるものです。

学校種ごとにみると、公私の差は

・幼稚園:30万4千円

・小学校:127万7千円

・中学校:91万8千円

・高校:51万3千円

となっていて、やはり小学校、中学校の差が大きくなっていますね。

小学校では実に差が5倍となっています。

 

ちなみに、前回調査との比較では、

公立の学習費は全ての段階でほぼ横ばいなのに対し、

私立は幼稚園で4.6万円、小学校で7万円、中学校で8万円上昇している、

とのこと。授業料の値上げが主な理由のようです。

一方で、高校は就学支援金制度が導入され、前回比7万円減。

公的な支援の重要性も感じられる結果となっています。

 

金額は付加価値を示すもの。

高額商品はどうしてもマーケットが小さくなりますが、

それでもその価値を認める人たちは喜んで買ってくださいます。

貴校園のブランドを高めて、安定経営を目指していただければと思います。

 

(文責:吉田) 

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15~34歳の転職希望増加?

あれ?と思った記事です。

皆様はどう思われるでしょうか。日経新聞より。

 

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厚生労働省は(12月)18日、15~34歳の若手の労働者に関する実態調査を発表した。「定年前に転職したい」と考える正社員の割合は5年前の前回調査時から1.9ポイント増え、27.6%だった。賃金や労働時間などの待遇面でより良い条件を求め、転職を考える若手が増えた。労働者全体に占める若手の割合は、働く高齢者が増えたことなどから1.3ポイント減の27.3%だった。

 

ここ1、2年ほどはかなり転職市場が賑わっている印象を持っていた私。

5年前と比べれば転職を考える若者は2倍くらいになっているのでは…

などと大それたことを考えていましたが、結果は2ポイント弱の増加。

意外と少ないことに驚きましたが、皆様はどうお感じになりましたか?

 

ちなみにこの調査対象は、5人以上の社員を雇用する事業所で働く若手約3万人。

2018年10月1日時点の状況について調査したものです。

 

転職しようと思う理由は

・賃金の条件がよい会社にかかわりたい…56.4%(最多)

・労働時間・休日・休暇の条件がよい会社にかかわりたい…46.1%

の順だそうです。

そして男女別では女性が31.3%、男性が24.7%となっています。

 

これを多いとみるか、少ないとみるか。

学校でも人手不足が深刻になっていますので、

在籍教職員に長く勤めてもらえるように、

そして新規採用が順調に進むように、

統計を踏まえながら検討を進めていただければと思います。

 

(文責:吉田) 

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産業医 交代相次ぐ

貴校園にもきっといらっしゃるでしょう、学校医。

各企業にも産業医が選任されていますが、

少し様子が変わってきているようです。

日経新聞より。

 

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産業医の役割を強化する働き方改革関連法が昨春に施行し、産業医を再選任する企業が相次いでいる。ストレスチェック後の面接指導や職場巡視などの役割を果たせない「腰かけ産業医」が少なくないためだ。産業医の紹介会社には再選任の依頼が急増している。専門家は「アルバイト感覚で十分な知見がないまま産業医をしている医師は多い」と指摘する。

 

上記引用部分で最近の動きについてはご理解いただけると思います。

産業医の役割が大きくなっている、ということですよね。

 

学校でもストレスチェックの導入によって、それまでとは比較にならないくらい、

学校医との連携が必要になったという声も耳にしたことがあります。

実際、産業医を変える動きは下のグラフに示すくらいに、

それまでとは大きな差異が出てきているようです。

 

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今回ご紹介している新聞記事には、

産業医側の問題と企業側の問題、

それぞれが指摘されています。

 

まずは産業医側は。

医師は計50時間の研修を受けることなどで産業医の資格を得ることができる。厚生労働省によると約10万人の医師が資格を保有しているが、実際に企業から選任を受けているのは3割程度。同社の鈴木執行取締役は「実務経験が豊富で企業の要望に十分に応えられる産業医はそのうち1万人もいない」と話す。

 

そして企業側。

産業医の派遣を手掛けるメディカルトラスト(東京・千代田)でも、再選任の依頼が今年に入り2~3割増えているという。佐藤典久取締役は「産業医の『名義貸し』を容認してきた企業が見直しを急いでいる」と指摘する。

産業医は1~2カ月に1回以上の職場巡視が義務付けられている。だが佐藤取締役は「名前だけ登録して実際には職場に来ない条件で、格安で産業医と契約していた企業は多い」と明かす。

 

これまでは当事者が安易に捉えてきた産業医制度。

学校にとっての学校医もまた、同様の問題が指摘できるのではないでしょうか。

安全第一の学校においては、

企業以上にその体制を整えておく必要があるように思います。

 

(文責:吉田)

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冬のボーナスは増減どちら?

先日の冬の賞与に関する統計を共有させていただきます。

まずは昨年12月11日の日経新聞朝刊より。

 

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2019年冬のボーナス調査では、全32業種中17業種が支給額を減らした。米中貿易摩擦などによる業績不透明感が強い製造業では18業種中12業種が減額となったことが大きかった。非製造業は前年を上回る業種が多く1.17%増となったが補いきれず、全体の支給額は今夏のボーナスに続いて前年を下回ることになった。

 

この記事では減少傾向が色濃く出ているのですが、

次に12月26日の日経朝刊を見てみましょう。

 

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経団連は(12月)25日、大企業が支給する冬の賞与(ボーナス)の最終集計をまとめた。平均妥結額は前年比1.77%増の95万1411円となり、2年連続で最高となった。主に春先までの堅調な企業業績を反映したためだ。前年(6.14%)より伸びは鈍ったが、経団連は「賃金引き上げのモメンタムは着実に継続している」とみている。

 

 

それぞれの記事で、見えてくる景色が全然違いますね。

これはいつもお伝えしているとおり、調査の母集団が異なるからです。

後者は経団連加盟企業ですが、

前者の対象は上場企業と日本経済新聞社が選んだ有力な非上場企業。

規模がやはり違うわけです。

 

 

ついでにもう2つ、比較対象となりそうな統計を紹介しておきます。

まずは12月18日付日経朝刊の記事です。 

 

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東京都がまとめた東京都内の民間労働組合の年末一時金(冬のボーナス)の最終集計によると、平均妥結額は前年から0.15%減の76万9903円だった。減少は7年ぶり。平均賃金(31万7820円、39.5歳)の2.42カ月分にあたる。

 

 

そして、このブログではおなじみの大阪シティ信用金庫さんの調査結果です。

 

大阪シティ信用金庫 | 大阪シティ総合研究所 調査レポート

 

中小企業の 2019 年冬季ボーナス支給予定  

 

内容を少しだけ転載しますと、

・支給企業は2年連続増加

・平均支給額はリーマンショック直後の水準に迫り、

 平均支給予定額は 29万7,639円

といった状況です。

 

増減もまちまちですが、金額差にも驚かされますね。

貴校園の賞与水準はいかがでしょうか。

今後の学校経営のご参考にしていただければ幸いです。

 

(文責:吉田)

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新年あけましておめでとうございます

皆様、新年あけましておめでとうございます。

年末年始はいかがお過ごしでしたでしょうか。

 

元日はぐっと気温が下がった大阪ですが、

私は例年通り、寝正月を決め込んで一歩も外には出ずじまい。

おかげさまでぬくぬくとお正月を過ごせました。

去年の年末は仕事納めを待っていたかのように体調を崩しましたが、

それも今はすっかり良くなりました。

むしろ、そのおかげで新年を万全で迎えられたことに感謝です。

 

弊社は今年も私学経営をご支援すべく、精一杯活動してまいりますので、

引き続きよろしくお付き合いください。

 

さて2019年をふりかえりますと、個人的には非常に充実した一年でした。

特に印象に残っているのはセミナー講師です。

 

去年は夏に愛知県私学協会さまからお声掛けいただき、

1泊研修会での全体研修を担当させていただきました。

その後の分科会にも参加させていただき、

現場のご意見もたくさん伺うことができました。

休憩中すら熱を帯びる会話に、大いに刺激をいただきました。

 

そして秋には私学経営研究会さまの定例セミナーとして、

「総額人件費管理」についてお話しする機会をいただきました。

ふだんは自社主催セミナーを定員20人でやらせていただいているところ、

大阪と東京でそれぞれ100名超の私学関係者さんにお集まりいただき、

大変な緊張感を味わいましたが、

おかげさまで多くの方からご反響をいただき、

とてもいい機会になったことを喜んでおります。

 

さて2020年はどんな年になるでしょうか。

例年通り、自社と私自身の目標設定も済ませましたので、

その目標達成に向かって精一杯進んでまいりたいと思います。

 

年が明け、各校園では4月から始まる新年度に向けた準備が

加速度的に進んでいくことと思います。

弊社自身も新年度に向けての取組みを順次明らかにしてまいります。

皆様にご参画いただけることを祈念しながら、

年始のブログとさせていただきます。

 

今年も素晴らしい一年になりますように。

 

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(文責:吉田)

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