昔ながらのものがなくなるのは寂しい気はしますが、
理にかなっていることのほうが大切ですよね。
日経新聞より。
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小学生向けの高額なランドセルが人気を集めるなか、家計負担を軽くしようと無償でリュックサックを配る自治体が出てきた。厚くなる教科書と学習用タブレット端末の持ち運びで重さが増していることも響く。明治時代から続くランドセル文化は変わるのか。
通学用リュックを手渡す贈呈式の様子です。
備前市では、就学前の子どもにリュックを無償配布したそうで、
このリュックはアウトドア用品・モンベルのナイロン素材の商品。
重さは930グラムで、一般的な皮革製ランドセル(平均約1.1〜1.3kg)に比べても
軽いものになっています。
東京都足立区教育委員会は「ランドセルに限らず、軽いかばんで通学可能」
との通知を出しています。
ランドセルに限定しない、という動きの背景には高額化があるようで、
下のグラフにもある通り、購入金額帯はかなり高く、
日本鞄協会ランドセル工業会が4月1日に公表した調査によると、
2024年4月入学の平均購入金額は59,138円。
これは調査を開始した2018年を約7,800円上回ったそうです。
そして、脱ランドセルのもう一つの理由は「重さ」。
学校用品製造販売を手掛けるフットマーク(東京・墨田)によると、22年のランドセルは中身を含めて平均4.28キロ。前年(3.97キロ)より重くなった。教科書のページ増や新型コロナウイルス禍で広まった水筒、学習用端末を持ち歩くことが要因とみられる。
自分が小学生の頃もきっとランドセルは重かったと思いますが、
私はランドセルに端末や水筒を入れた記憶はなく、
体感は以前とかなり異なるだろう、と推測できます。
さて、今回はランドセルの話題でしたが、
学校をめぐる様々な事柄は、自分の経験によって
何がいい、何が悪いという価値判断をしがちなものだと感じます。
ランドセルは丈夫だし、安いものも選べるんだから…とか、
リュックでは小学生らしくない…とか、
そういう固定観念が植わっているケースも少なくないでしょう。
ですが、時代が変わり、中身が変わり、いろいろな変化の中では
価値判断の根拠が揺らいでいることも多くある、とも思います。
何事も自分の過去の経験に頼りすぎることなく、
事実をしっかりと受け止めた上で、
柔軟に考えられる存在でありたいですね。
(文責:吉田)