進路がより強く意識されるようになっていくのでしょうか。
日経新聞より。
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仕事内容と求める能力を明確にする「ジョブ型」を新卒採用でも導入する企業が増えている。即戦力になる新卒学生を求める企業も現れ始めた。日本経済新聞社が実施した学長アンケートで、変わる人材ニーズへの対応策について聞いたところ、157大学のうち5割弱がキャリア教育の早期化と答えた。一方で大学が職業訓練の場になる可能性を危惧する声も上がっている。
上記学長アンケートでは、ジョブ型採用に伴い即戦力ニーズが増える、
という前提に基づき(この前提の是非はここでは置いておきます)、
その対応策を複数回答形式で聞いたとのこと。
結果、「キャリア教育の早期化」が73校(46.5%)と最多で、
以下「実践教育の充実」「専門教育の充実」が続きます。
一方で、学問の垣根を越えた知識の習得を目指す
「学際教育の充実」を挙げたのは30校(19.1%)と少なめでした。
下のグラフが結果を示したものです。
例えば立命館大学では、2020年から1年生向けに企業の課題に対して
解決案を提示するグループワーク形式の授業が全学部に選択型で
開放され、約500人が履修しているとのことです。
一方、東北大学では博士課程の学生向けに、
ジョブ型の研究インターンシップの機会を提供しているそうです。
おそらく博士課程から学者になることが難しい
(以前のブログでもご紹介しました)、といった事情もあるのでしょう、
最近は博士課程の学生が民間企業に関心を持つことが増えていて、
交流の機会を広げるなどして就職活動の支援を強化していらっしゃいます。
一方で、同大は「学部を卒業した段階で専門領域を決められる学生は
多くなく、ジョブ型が機能するのかどうかは疑問がある」とも。
私も現時点ではよく似た感想を持っています。
今回のアンケートでは、
「特定分野の専門教育が優先され、学際的な学びが阻害される」
「専門的な知識、スキルが求められるため大学院進学が重視される可能性が高い」
などといった意見も寄せられたようです。
本日ご紹介した記事には他にも調査項目があり、
それもぜひ見ておきたいと思います。
残りは明日のブログでお伝えすることにいたします。
(文責:吉田)