寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

大阪の学校経営コンサル会社/株式会社ワイズコンサルティングが、学校経営に関する情報を収集し発信するブログです。

縮小ニッポン、私たちの本音

先週末のブログは世界の人口の見通しをお伝えしましたが、

本日のブログは日本の人口を見通すための情報をお届けします。

日経新聞より。

 

www.nikkei.com

(有料会員限定記事となっております。ご了承ください)

 

日本はなぜ世界を大きく上回るペースで少子化が進んでいるのか――。日本経済新聞社が20~60代の男女1000人に実施したアンケート調査では、家計に余裕がないためと考える人が7割超に上った。若年層が将来の成長や安定を見込んだ上で、安心して結婚、出産、育児に取り組める環境づくりが課題となる。

 

この調査は、マイボイスコムのモニター1000人を対象に、

20~60代の各年代200人(男女同数)を性・年代別に無作為抽出し、

今年9月30日~10月4日にネット調査したものです。

 

この記事ではいくつかのアンケート結果がグラフで示されています。

まずは「結婚したほうがいいと思うか」という問いに対して。

適齢期の20代、30代では肯定的な意見が5割に達していません。むむむ。

 


次に、結婚が減っている理由について。さらに深刻な状況が見えてきます。

 

ここに示されている8項目を見る限り、女性のほうが率が高いものが目立ちます。

記事中の記述では、特に「仕事のキャリアに影響する」を採り上げていますが、

もちろんそれも気になりつつ、「若年層の低賃金」が男女ともに6割超で

群を抜いていることが心配です。

私学の賃金設計の機会が増えている弊社においても、

旧来型の年功序列型賃金体系に出くわすことが多く、

これを是正しようとしてもベテラン教職員の抵抗が大きい、

といった状況が少なからず見られます。

このような意味でのスムーズなバトンタッチができるようになればいいのですが…

 

そして、子どもがいたほうがいいかどうか、という問いの結果は。

 

 

少子化が加速するなかでも「子どもはいた方が良いと思う」と考える人は6割超に上った。結婚をした方が良いと考える人の割合より1割ほど多い。経済面の不安解消などで結婚のハードルが下がれば、出産増につながる可能性がある。

 

というわけで、先ほどの回答結果とつながるところがありそうです。

若年層の経済面の充実が将来の社会づくりには必須だと感じます。

 

このことは、少子化が進む理由を問うた次の設問でも同様です。

最も多かった回答は「家計に余裕がない」の74.5%。

「現役世代への家計支援が不足」「日本の将来への不安」など、

ここまでの社会を作ってきた大人たちの責任も大きいのではないでしょうか。

 

 

私学にとっては、少子化の進展はマーケットの直接的な縮小を意味しますので、

深刻な課題と言えます。

ただ一方で、子どもたちに将来設計の材料を与える機関でもあり、

その教育内容によって、未来を明るくすることは可能だとも感じます。

 

子どもたちは、教職員の背中を見ています。

授業の中身はもちろんのことですが、普段の言動から感じとる

「大人の本音」が、子どもたちの将来に影響を与えているとすれば…

さて、皆さんは子どもたちに「なりたい大人の姿」を示せているでしょうか。

記事に掲載されていた上記以外のグラフを示しながら、

少々長くなった本日のブログを閉じたいと思います。

 

 

 

 

(文責:吉田)

www.ysmc.co.jp