専門職大学の制度が始まって4年。その広がりと深まりは。
日経新聞より。
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高等教育機関の専門職大学・専門職短期大学が広がりつつある。職業人の養成を目的に、実践的な教育を重視するのが特徴だ。この制度が始まって4年がたったが、来春には美容を専門とする初の専門職大学も開校する予定。ただ、学生の確保で明暗が分かれるなど、今後は生き残り競争が激しくなりそうだ。
上の文章に登場する美容専門の専門職大学は、
学校法人ミスパリ学園が設立する「ビューティ&ウェルネス専門職大学」。
専門学校との違いが気になるところですが、
セラピストやエステティシャンを養成する専門学校では
技術習得が主な目的になる一方で、専門職大学は技術以外に、
基礎医学・自然科学・経営学などをじっくり学ぶことになるそうです。
履修期間が専門学校の2倍(4年制)あることを有効に生かす格好ですね。
ただ、美容って学問なの?という意見があるのも事実のようで…
実は開学にあたり「美容は学問ではない」との反応があり、いったんは申請を取り下げた。そこで教員就任を予定する人たちで美と健康に関する研究会を定期的に開催し、実績を積んだ。併設予定の研究所の成果も教育に反映する予定。下村朱美理事長は「美と健康を学問として構築していく」と意気込む。
専門職大学は一般の大学と異なり、授業の3分の1が実技・実習に充てられます。
4年間で600時間以上の企業内実習が行われると言いますから、
その充実度はいわゆる大学のイメージとはかなり異なります。
実業の現場に即した学びが展開されることになりそうですね。
ただ、現実はなかなか厳しくもあるようです。
下の記事ではその状況が垣間見えます。
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開設済みの専門職大学では志願者からの人気に偏りが出ており、すでに定員割れしている学校もある。
全国の専門職大学・専門職短期大学が参加して連携する専門職大学コンソーシアムの鈴木滋彦副会長は「世の中に専門職大学の存在が伝わっていない。大学と専門学校の中間の学校と思われている」と指摘。両親から進学を反対されるケースも少なくないという。
冒頭に登場したミスパリ学園の理事長は
「(理解されるまで)10年はかかるかもしれない」
と話していらっしゃいます。
その道のりは長いかもしれませんが、
そもそも学びの成果が表れるまでには時間がかかるもの。
「長い目」で見て人が育っていくための学びを提供していただきたいと思います。
(文責:吉田)