日経新聞に「2030 GameChange」というテーマで
連載されていた記事のひとつです。
教育というジャンルで書かれた記事を確認しておきましょう。
(有料会員限定記事となっております。ご了承ください)
「大学の学位だけが成功の道ではない」。米IBMのオベド・ルイセント上級副社長は2021年1月、バイデン政権への公開書簡で訴えた。同社を突き動かすのは、今の教育システムがデジタル経済の要求に応えられていないとの危機感だ。
このような書き出しで始まっているこの記事。
「今の教育システムがデジタル経済の要求に応えられていない」
現状、世界中がよく似た認識を持っているのかもしれない、と感じました。
下のグラフを見ると、今後の社会で必要とされるスキルを充足することが
大きな意味を持っていることが分かります。
世界経済フォーラムやPwCの試算によると、30年までにスキルギャップを解消すれば世界の国内総生産(GDP)を5兆ドル(575兆円)底上げする。2年前倒しすれば6.5兆ドルに増やせる。鍵を握るのがリスキリング(学び直し)だ。
「リスキリング」という言葉は、昨今の日経新聞に
とてもよく登場するキーワードになっていると感じます。
日本でもリカレント推奨の動きがここ数年で強まりましたが、
人生100年時代の到来により、今後ますますその必要性は
高まっていくような気もします。
冒頭にご紹介したIBM社では、
オフィスで働く高学歴のホワイトカラーでもなく、
肉体労働に従事するブルーカラーでもない、
「ニューカラー」の育成に力を入れているとのこと。
さて、日本の企業やいかに。
終身雇用の慣行を背景にリスキリングの意識が希薄な日本。情報処理推進機構(IPA)の調査によると「実施も検討もしていない」と答えた日本企業は46.9%と米企業の5倍近くに達した。
そして、日本の教育機関やいかに。
社会で直接的に活用できるスキルを身に付けさせることは、
初等、中等教育機関におけるメインテーマとは言えないとも思いつつ、
それらの教育機関での生活は「小さな社会」の体験活動である、
とすれば社会の流れ、変遷と無関係でいてはならない、とも思います。
世界で1.3億人が利用する無料オンライン教育講座「カーン・アカデミー」を創設したサルマン・カーン氏は「ほとんどの人間は本質的に学ぶ意欲がある」と語る。
分断や格差を乗り越え、リスキリングによる労働移動を促していかに成長力を取り戻すか。その成否が30年の国力を左右する。
貴校園は、今後の社会を見据え、
教育内容をどのように整えていかれるのでしょうか。
そしてまた、貴校園で働く皆様は、同じく今後の社会を見据え、
自らの本質的に学ぶ意欲を行動に移していけるでしょうか。
教える側として、また、働く側として、
気付きの多い記事のように思いますがいかがでしょう。
(文責:吉田)