一時期、ものすごく脚光を浴びたジョブ型人事制度。
導入している企業はそれなりの数に上っているようです。
ところが、最初からわかってたはずなのに、という問題も出てきているようです。
日経新聞より。
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ジョブ型人事を導入した企業が、従業員の「降格」に神経をとがらせている。賃金の低下を伴う降格は、これまで日本企業があまり経験してこなかった。「不利益変更」と受け止めた従業員との間に紛争が発生する恐れもある。各社は降格確定前に「改善プログラム」を用意するなど、あつれき回避に工夫を凝らしている。
もともとジョブ型の人事制度というのは、名前の通り
「特定の仕事に人を付ける」という形ですから、
単純化して言えば「それぞれの仕事に単価が振られ、その単価で働く」
という制度を指しています。
ですから、仕事が変われば単価が変わるのが原則で、
そこには昇格、降格といったことは馴染みにくいとも思います。
ですがやはり日本企業においてはそれなりの文化があり、
仕事が変わって処遇が下がる、ということには
なかなか受け入れがたい風土があるケースが多くみられるようです。
ジョブ型人事制度を導入した結果、
降格を配置転換と捉えてもらえないケースもあるようで…
各社は降格の運用に慎重だ。パナソニックコネクトは「異動や昇降級は必ず本人の同意を取りながら行う」(新家執行役員)ことを前提にする。降格前に3カ月の「パフォーマンス改善プログラム」を用意し、対象者と署名を交わして再挑戦の機会も設けている。富士通も同様の「リファインプログラム」を持つ。
ポスティング制度も併用する。「ポストを外れることが決まっても、他部署の同レベルのポジションで合格となり異動する例がある」(黒川和真・富士通人事企画部統括部長)という。両社はさらに降格後も一定期間、賃金の激変緩和措置をとっている。

さて、私学では多くが年功序列制度、
すなわち年齢給による賃金制度を継続採用しているものと思われます。
一方、ジョブ型が流行る前の企業の一般的な人事制度は
一般的な職務能力で従業員を評価して賃金体系の基になる等級を定める
「職能資格制度」でした。
もちろん、今も多くの企業がこの制度を採用していると思われます。
私自身、これらの制度を継続していくことにも十分意味がある、
と思ってはいるのですが、
仮に若者をはじめとして価値観の変化が起こっているとすれば、
私学の人事制度がずっとこれまでのままでいいというわけでもない、
と感じます。
要するに、そこには何らかの「検討」や「判断」が必要なのではないか、
と思うのです。
今後に向け、自校園の人事制度はどうあるべきなのか、
ということをしっかり考え、実践していくことで、
時代の変化をも考慮に入れた、
あるべき人事制度が成立するのではないでしょうか。
雇用の流動化が進む中で、各校園の人事制度は
ひとつの岐路にやってきているように思います。
人事制度は一朝一夕では変えることができません。
慎重な検討と判断を、貴校園でもぜひ実施していただきたいと思います。
(文責:吉田)