コロナ禍においても海外の学びを実現できる、良いしくみだと感じます。
日経新聞より。
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日本の大学が海外の大学の授業を学べる仕組みづくりに力を入れている。留学する費用や手続きを省くと同時に、グローバル化の一環として教育プログラムの領域を広げるのが狙いだ。海外の大学と共同で授業を実施する動きも増えている。新型コロナウイルスの感染拡大で今後も同様の取り組みは広がる見通しだ。
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)の提供する
授業概要と教科書に沿って、武蔵大の教員が英語で授業を実施しています。
学生は年度末にロンドン大の試験を受け、採点もロンドン大が行い、
必要な単位を取ればロンドン大の経済経営学の学士号を取得できるとのこと。
学費とは別途ロンドン大の授業料(総額160万円程度)がかかるそうですし、
最終的に修了するにはかなりの努力が必要なようですが、
給付型奨学金制度を整え、指導方法を見直すなどの工夫も続いており、
魅力的なプログラムになっているように感じました。
武蔵大学以外にも、こんな取組が広がっているようです。
海外にある大学の遠隔授業を卒業単位として認める動きもある。早稲田大学は7月、オンラインによる国際教育を集約し「GOAL」プログラムを新設した。現在は単位として認められていない海外の大学での遠隔授業を単位に組み込むことを検討しており、オンラインの海外教育を定着させたい考えだ。
授業ごとに海外の大学と共同で実施する手法も広がる。その一つが「海外連携型協働学習(COIL)」の取り組みで、海外の大学とのオンラインセッションを授業に組み込む。教員同士で授業のテーマを合わせたうえで、オンライン授業ツールさえあればできるという手軽さが魅力だ。
コロナ禍においても、海外のリソースを活用した学びを止めない工夫が
いろいろあって、本当に頼もしく感じます。
ただ一方で、海外に行かないとえられない経験や学びも確かにあって、
その再開が待ち望まれているとも言えます。
この記事の末尾には以下の記述があり、
さらなる運営の工夫が期待されるところです。
世界の多くの大学では9月から新年度が始まったが、コロナ感染の収束が見通せないなか、日本の大学による留学への対応はまちまちになっている。派遣先の海外の大学が受け入れる限り、一定の条件のもとに留学を認めた大学がある半面、当初予定の3分の1ほどの学生しか渡航できていないケースもある。
学生が派遣留学にこぎつけるには労力がかかる。語学・成績の要件などを乗り越え、留学の内定を得ても、渡航直前に中止になれば学生のやる気をそぎかねない。オンライン、オフラインの二元論ではなく、学生のニーズを取り入れた施策をどう打ち出すか。大学の知恵が試されている。
(文責:吉田)