新年度に入り、日経新聞に連載された記事から。
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記事の最初に登場するのは関西学院大学。
今春、原則対面授業に全面移行しました。
半分までとしていた教室の定員制限も撤廃し、
食堂ではキッチンカーを増やして混雑を解消するなど、
感染対策とキャンパスライフの両立に知恵を絞っておられます。
慶応大学では9割超、そして東洋大学でも原則対面を基本に据え、
新年度の大学生活がスタートしました。
一方、コロナ禍で向上したオンライン授業の技術を生かし、
新しい学びのカタチを模索する動きも芽生えつつある、
と記事で紹介されているのは東北大学。
来日できずにいる留学生と日本の学生が、仮想の教室で、
動物をモチーフにしたアバターなどで議論する授業を取り入れました。
東北大学は対面復帰を急ぐ他大学とは一線を画し、
対面か遠隔かを学生が自由に選べる「ハイフレックス型授業」を掲げています。
この授業ではイヤホンを通じて左側にいる学生の発言が
実際に左耳から聞こえる技術も採用したと言いますから、
その本気度が伝わってきますね。
ちなみに、ハーバード大より行きたい大学と言われるミネルバ大学には、
8年前の開校時からキャンパスがなく、授業は全てネット上の討論。
ただし学生は4年間で世界7都市を巡って寮生活を送るそうです。
「ネットと対面のいいとこ取り」をどのように実現するか、
というのがこれからの学校のスタイルを決めるような気がします。
さて貴校園の新年度の姿はいかがでしょうか。
コロナ以前に戻りたい、という気持ちの本質が何なのか、
学校や個人がそれぞれにしっかりと考えた上で、
今後の貴校園の在り様を形作っていくことが肝要なのではないでしょうか。
そこに必要なのは、慣れ親しんだやり方、ではなく、
あくまでも「より良い学びの実現」でしょう。
(文責:吉田)