何年も勉強しているのに、なかなか使えない。
英語学習については長年言われ続けていますが、
改善が進んでいない、ということなのでしょうか。日経新聞より。
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文部科学省は(7月)31日、2023年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)で、中学3年の英語の「話す」問題の正答率が12.4%だったと発表した。4年前の前回調査を18.4ポイント下回った。生徒の6割は全問不正解で、自分の考えを英語で表すことが不得意という特徴が浮かんだ。
まずは全国学力テストの結果から。
「話す」の正答率は際立って低いですね。
ただ、担当者によりますと
「場面設定が難しく、自分の意見をすぐに言えない問題が多かった。
英語力が低下したとは判断できない」とおっしゃっているそうで、
設問の難易度が適切でなかったとの指摘が出る可能性があるようです。
今回のテストでは、外国人留学生のプレゼンテーションを聞き、
自分の考えと理由を30秒で説明する問題が出たそうですが、
その正答率はわずか4.2%で、無回答率は18.8%。
話す内容が浮かんでも表現方法が分からない生徒が41.1%を占めた、
と記事にあります。
実際に英語を使う場面というのは、上記試験のようなケースが
想定されますが、そういう訓練をするためには、
やはり英語の生のやり取りが必要、となりますよね。
そこで、こんな記事も掲載されていました。
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文部科学省が(7月)31日に公表した全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)で、中学生の「英語で話す力」の低迷が浮き彫りになった。話す機会を増やす試みは各地で広がるが、ネーティブの外国語指導助手(ALT)の配置状況など学校ごとの差も大きい。文科省は人材確保のための財政支援の拡充など「使える英語」の育成を強化する考えだ。
公立校の中でも取り組みにはばらつきや地域差がみられるようです。
記事に登場する、東京都渋谷区立松濤中学校ではALTが4人常駐。
区の英語教育重点校にも指定されていて、
週4回の英語の授業のうち2回はALTが主導、
授業時間の8割を発話に費やしているそうです。
一方、関東地方の別の中学校では、
生徒は月2回ほどしかALTと接する機会がない、とのこと。
岡山市では市立中38校に対してALTの配置は18人にとどまり、
生徒が授業を受けるのは週1回程度になっているそうです。
さて貴校園の英語に対する取り組みはいかがでしょうか。
英語に限らず、さまざまな学びを展開する必要がある学校にとって、
すべてを十分に実施できるほどの経営資源はおそらくないでしょう。
だからこそ、貴校園として何を優先して資源配分するか、
というのはとても重要であり、経営方針そのものでもあります。
貴校園の強みを発揮できるよう、
現状の棚卸しもしっかりしておくことをお勧めいたします。
(文責:吉田)