寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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原因は大学にあるの?

文部科学省は9月29日、地方の学生が東京の大学に一極集中することを抑制するために、東京23区内の私立の大学と短期大学の定員の増加を認めないことを正式に告示しました。
 
これは4月18日の東京一極集中を是正するための政府の有識者議を受けての検討結果であります。
大学進学者収容力とは、
各県の大学入学定員÷各県に所在する高校の卒業者のうち大学進学者の数
を%表示にしたものです。

東京都及び京都府の大学進学者収容力が200%程度と突出している一方、長野県、三重県和歌山県は40%を切っており、大学進学者収容力における両極端の現状の是正が論点とされています。

平成14年に規制が撤廃されて以降、郊外にあった大学が都心に回帰する傾向が続いているのは事実で、この10年間で東京23区にある大学に通う学生は6万9000人以上増加しているとのことです。

はたして東京23区の大学定員増を認めず、大学の地方移転推進でこの問題が解決するのでしょうか。

東京に学生が一極集中しているのは事実ですが、一極集中しているのは学生だけなのでしょうか。
産官学全ての機能が首都である東京に一極集中しています。
ですから、大きな効果を期待するのであれば地方での若者の雇用促進のための取り組み、産官学連携しての企業や大学の移転なども必要ではないかと考えます。
 
(文責:長森)