暑い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか。
体育祭等の行事もあちこちで実施されているようですが、熱中症にはくれぐれもお気を付けください。
さて本日は、先週末(5月30日)に行われました弊社主催「学校経営セミナー」のご報告をさせていただきます。
今年度の学校経営セミナーは定員15名とかなり小さめの規模で実施させていただく予定にしておりますが、初回であるこの日は定員近くのご参加をいただき、思った以上に熱気あふれるセミナーとなりました。
取り扱ったテーマは「総額人件費管理」。
個々の制度設計は別途実施するセミナーに多くを譲り、学校財政上インパクトの大きい総額人件費をどのようにコントロールするか、というところに焦点を当てて展開させていただきました。
この中で強調させていただいたことのひとつは
「全体」と「部分」
について。
人件費は経営要素のうちの「部分」であり、
給与制度はその人件費のうちのさらなる「部分」である、ということ。
人事や賃金に関する制度設計をする際に、どうしても抜けがちになるこの意識。
全体最適と部分最適は必ずしも一致しないことを常に意識しておかないと、人件費管理のための仕組みはうまく機能しないばかりか、むしろ組織にとっての悪者になってしまいかねません。
そして「全体」を意識するためにぜひやっていただきたいことが「人件費マップ」の作成。
支給名目(給与、手当、賞与など)・身分(専任、常勤、非常勤など)・役割(教員・職員など)といった着眼点でマトリクス上にした表に、それぞれのカテゴリに対応する人件費額を記載していくというこの人件費マップ。
全体を俯瞰することができ、普段人件費や財務に疎い方にも一目で状況を把握できる優れモノです。
制度改正を行う際の出発点は「全員の共通認識」ですから、このような資料は必要不可欠です。
作成の手間はかかりますが、人件費に関する制度設計を行おうとされている学校さんはぜひこの人件費マップを作成することをお勧めいたします。
セミナーにご参加いただいた方からも
「人件費マップの作成により、視覚化し、課題の発見と対策が可能になりやすいと思い、早々に実行をしてみたい」
とのご意見をいただいたほか、肯定的な意見をたくさん頂戴でき、大変有難く感じました。
ただ、今回足りなかったこととしては「教職員数のコントロールの具体的な手法」「優秀な人材をいかに採用するか」といったことがアンケートには書かれておりました。
今年度の各テーマの中で扱えるものもありそうなので、ぜひトライしてみたいと思います。
今回ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。
そして次回以降もたくさんの方のご参加をお待ち申し上げております。
(文責:吉田俊也)