25年前、私が社会人デビューした頃です。
そこから生産性が横ばいとは…長すぎますね。
日経新聞より。
(会員限定記事となっております。ご了承ください)
厚生労働省は(9月)29日、2023年の労働経済の分析(労働経済白書)を公表した。日本の1人あたりの労働生産性は1996年以降ほぼ横ばいで、他国に比べて伸び悩んでいると指摘した。1人あたり賃金の停滞はパート労働者が増えた影響もあり、賃上げの波及には非正規の処遇改善が重要になる。
国内総生産を就業者数で割った、1人あたりの「名目労働生産性」。
1996年を100とした場合の2021年の指数は、日本では101.6。
日本ではデフレが続いたため、物価の下落を反映させた
「実質労働生産性」をみるべきとの考え方もあると思いますが、
それでも指数は113.2。
一方で、アメリカは241.0。イギリスは200.3。
これほどの差はいったいどこからやってきているのでしょうか。
気になってしまったので、紹介されている白書を見てみました。
皆様もよろしければどうぞ↓
令和5年版 労働経済の分析 -持続的な賃上げに向けて-|厚生労働省
記事によれば、
「労働生産性は1970年代から90年代前半まで一貫して上昇していたが、
バブル崩壊など経済環境の悪化で伸びが止まった」とあります。
確かに、白書にもそのような内容が書かれていました。
ただ、バブル崩壊はずいぶん以前の話で、その後はどうなのか、
といえば、上記白書はあくまでも労働経済に着眼しており、
賃金が伸びない理由の分析はあった
(企業の将来見通しの低さが賃金への配分を鈍らせた、というものでした)
のですが、生産性がこれほどまでに上がっていないことへの
理由については十分に読み取れませんでした。
ただ、自分の社会人としての歩みを振り返る中で、
PCが導入された以降、それほどの効率化がなされた印象はなく、
仕事の中身にも劇的な変化があったとは思えません。
一方で、非正規雇用が増え、業務スキルや企画開発力はむしろ
低下している危険性もある、というのが実感です。
貴校園内での生産性の現況はいかがでしょうか。
それを高めていくことはもちろん必要でしょう。
そしてより高みからこの状況を見た時に、
教育機関として、より先進的な教育内容の実現が
重要なテーマであることにも気づかされます。
新たなことにチャレンジする気質を大切にする風土が
私学にこそあればと願う次第です。
(文責:吉田)