寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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給食「苦肉の策」限界

物価高は給食に大きな影響を及ぼしています。

日経新聞より。

 

www.nikkei.com

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学校の給食費を全国の自治体が引き上げている。地域によって差はあるが、2023年度になって前年度に比べ1割ほど引き上げるケースが目立つ。新型コロナウイルス禍からの経済回復やウクライナ危機を背景に食用油や小麦粉、牛乳など給食に使う食材の卸価格が軒並み上昇した。揚げ物を減らしたり、モヤシを増やしたりして限られた費用で献立を工夫するものの、法律に基づく栄養基準を満たすことが難しくなり、給食費の引き上げに迫られた。

 

記事には涙ぐましい努力の様子が書かれています。

鶏肉の照り焼きはモモ肉から単価の安いムネ肉に切り替える、

揚げ物を減らす、牛肉との合いびきだったミートソースを豚肉のみにする、

ビタミンやミネラルが豊富なブロッコリーなどを減らしてモヤシを増量する…

献立作りを担う栄養士さんは、児童生徒が喜ぶようなメニューを考えるのは

「難しいパズルをやっているような感じ」とおっしゃいます。

 


給食の場合、コストと同じくらい、いやそれ以上に重要なのが栄養価。

学校給食法に基づく栄養の摂取基準も満たすことが求められますが、

これが今、満たせなくなっているとのこと。

基準に対する充足率を高めるためには、給食費を改定せざるを得なくなり、

自治体では給食費の引き上げがなされているそうです。

 

私学でも、幼稚園や小学校では給食の提供がなされているケースは

決して少なくないでしょう。さて、その費用はいかがでしょうか。

コスト意識はとても大切ですが、栄養価、そして美味しさは

食育の観点からより一層重要な気がします。

豪勢な食事は必要なくても、給食として必要な要素を満たすことを前提に、

値付けの適切性を改めてご確認いただければと思います。

 

(文責:吉田)

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