昨日に続いて、採用の話題です。
日経新聞より。
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教員の人材確保に向け、採用試験のスケジュールが前倒しされる。文部科学省は(5月)31日、採用時期が早まる民間企業に対抗し、現在より1カ月程度早い6月に試験を実施する方針をまとめた。低迷する教員の採用倍率の回復につながるかが注目される。同省は待遇の改善や長時間労働の見直しを並行して進め、教職の魅力向上をめざす。
昨日のブログでも、就職する側の選択肢に入れてもらえるように、
とお伝えしたところですが、それを目的としたひとつの工夫、
ということなのでしょうね。
スケジュールは下の図の通りになるとのことです。
狙いは人材獲得競争で民間企業に対抗することだ。多くの自治体は大学4年生の7月に1次試験、8月に2次試験を実施し、9月以降に合格を発表する。一方、企業の選考は早期化しており、6月時点で内々定を出している大手企業は多い。
「教員免許を取得しても他の職種に流れる層が相当数いるのが現状」
「当初は教員志望だったのに選考が早い企業に就職先を決める学生が多い」
「現在の実施時期では民間と競争できない」
との文科省等のコメントが記事にも登場していますが、
確かに最近は早めに決めても他に流れない、
というような傾向もあるのかもしれません。
そう考えれば、先行時期を早めるのはひとつの策、とも言えそうです。
ただ、教員のなり手が不足しているのはそこが本丸、では全くない、
とも思います。
やりがいのある仕事であることに変わりはなくても、
そこにかかる負荷が大きすぎれば、やりがいどころではなくなります。
それを職業としたときに、元気に働き続けられるか、
という観点を抜きには職業選択はなされないでしょう。
文科省は人気回復のため、教員の待遇改善を図る。22日には中教審に具体策の検討を諮問した。残業代を支給しない代わりに基本給の4%を上乗せする「教職調整額」を約50年ぶりに引き上げる公算が大きい。役職に応じた新たな手当を創設する案もある。
常態化する長時間労働の是正も課題だ。6年ぶりに実施した22年度の勤務実態調査によると、国が指針で示す残業上限(月45時間)以上に相当する教員は中学で7割を超えた。学校にデジタルトランスフォーメーション(DX)を浸透させ、業務の効率化を進める必要がある。
国の施策はもちろん大切です。
が、私学においては各校園での努力や改善もまた大切です。
根本的課題を先送りせず、一歩ずつ、
職場環境をより良くして言っていただければと思います。
(文責:吉田)