新卒から終身雇用、という形は大きく崩れてきているのかもしれません。
日経新聞より。
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日本経済新聞社が(4月)19日まとめた採用計画調査(最終集計)で、2023年度の採用計画に占める中途採用の比率は過去最高の37.6%となり、16年度から7年で2倍に上昇した。中途採用計画人数は22年度実績比24.2%増で、増加率は過去最高だ。日本の標準だった新卒主体の採用慣行は、生産年齢人口の減少を背景に限界が近づいている。
少し古いニュースになりますがご容赦ください。
この調査は、主要企業5097社に採用計画を聞き、
4月4日までに未確定とした企業も含め2308社を集計したものです。
日経新聞の調査ですので、おそらく大企業が
調査対象に多く含まれていると思うのですが、
それでも中途採用がこれほどまでに多くを占めることに少々驚きました。
下のグラフを見ても、ここ10年ほどで一気に割合が倍増していることが
よく分かります。
私学では、以前から新卒採用よりも中途採用が主流、
と言ってもいい状態かと思いますが、世間でも中途採用が増えれば、
他校園どころか、他業界への流出も懸念されるところです。
そして今後に向けて、DXの専門人の需要が高まっています。
対面・現場での旺盛な人材確保意欲に加えて、デジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させようと専門人材を中途採用で確保する動きも幅広い分野で広がっている。同6割増の400人を計画するKDDIは「5Gを活用した新規事業の担い手」の確保を目指す。同2倍の160人の明治安田生命保険も「短い期間で内部育成が難しい高度なデジタル人材」を経験者で補う。
ちなみに、今回の調査においては、「採用活動で苦労していること」を
複数回答で聞いてくれてもいます。結果は、
・応募総数が少ない(56.8%、最多)
・内々定辞退が多い(55.8%)
・採用計画を達成できず追加募集をした(34.2%)
といった厳しい状況となっています。
若年層ではよりよい就業条件を求めて離職する傾向も強まる。厚生労働省の22年の調査では、新卒の大卒就職者の3年以内離職率は3割を超える。新卒を一括採用し一律に育てていく仕組みの持続可能性は失われつつあり、人材流動化を前提とした新たな人事制度を構築できない企業は中長期的に衰退・淘汰される可能性が高くなっている。
人材流動化を前提とした新たな人事制度…
貴校園ではいかがでしょうか。
一度組織を点検してみる必要がありそうですね。
(文責:吉田)