かなり思い切った施策であると感じました。
日経新聞より。
(有料会員限定記事となっております。ご了承ください)
東京大学が自主財源の拡大に向けて積極的な資産運用にかじを切る。未公開企業の株式や不動産など、リスクが大きい分、より高い利回りを狙うオルタナティブ(代替)資産への配分比率を6割と現状の2割から引き上げる。大学の国際競争力を高めるために必要な研究活動などに使う資金を増やす。
東大はこれまで、寄付金を原資に基金を編成し、
資産運用を続けておられます。
直近の総額は約440億円とのことで、基本的な構成は
債券60%、上場企業株式と代替資産がそれぞれ20%となっています。
これを今後はオルタナティブ60%とし、
株式と債券を各20%とする方針を決めたそうです。
比較的安全と言われる債券からリスクが高めのオルタナティブへのシフト、
当然期待収益率は上がりますが、それはリスクの裏返しとも言えます。
ただ、単にリスク資産を増やすのではなく、
きちんと体制を整備して実施されるのはさすがです。
運用体制も強化する。投資判断を統括するチーフ・インベストメント・オフィサー(CIO)職を4月1日付で新設し、1月までブラックロック・ジャパン取締役CIOだった福島毅氏を起用する。リスク管理や外部人材の採用なども担う。
今回の記事は国立大学のものですが、私学はなおさらのこと、
今後の収支構造は厳しくなることが予想されます。
その中で、寄付金をいかにして募るか、
さらにその寄付金をどのように運用し増やすか、
というのは今以上に大きな課題になることは間違いないでしょう。
リスク資産へと舵を切ることだけが正解だとは思いませんが、
中長期を見据えた収入確保策を早めに考えておくことは必須だと思います。
貴校園でも将来の収支構造について、ぜひご検討ください。
(文責:吉田)