コロナ禍を経て、自営業者さんをはじめ企業経営者には
厳しい状況が出てきています。日経新聞より。
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新型コロナウイルス感染拡大で打撃を受けた企業を底支えした「ゼロゼロ融資」の新規実行が2022年で終わり、23年には返済開始の山場を迎える。約43兆円にのぼる金融支援で企業負債が歴史的水準まで積み上がったところに円安や物価高が直撃。低く抑え込んできた倒産は増加に転じた。コロナで生じたひずみを前に、政府や金融機関は難しいかじ取りを迫られている。
私学関係者各位には「ゼロゼロ融資」という言葉は
それほど馴染みがないかもしれませんが、
コロナ禍で売上高が減少した企業を支援するため、
2020年3月に始まった「利子ゼロ・担保ゼロ」の借入を指します。
しくみは下の図の通りです。
弊社が併設する会計事務所のお客様の中には、
このゼロゼロ融資を受けた企業もありますので、
ちょうど今くらいの時期から利払いが始まり、
返済の負担が大きくなることもよく存じています。
おそらく、私学に通う子どもたちの保護者の中にも、
こういった融資を利用している方は少なからずおられるでしょう。
そして、資金繰りが厳しくなっているケースもきっとあると思います。
新型コロナの影響が和らぐのと逆行する形で、企業倒産が増えている。特に目立つのが、コロナ関連融資で食いつないだ企業が過剰債務で再建を断念する「息切れ型」倒産だ。帝国データバンクがコロナ関連融資を受けた後に倒産した企業を調べたところ、1~11月は合計で353件と前年同期の2.4倍になった。
ゼロゼロ融資を受けた企業の大部分は1年以内に返済し始めた半面、コロナの影響が厳しい業界では返済猶予を3年程度に設定したため、23年に返済開始を迎える企業は多い。コロナ禍で疲弊したところに円安や物価高、人手不足などの課題が重くのしかかり、さらにゼロゼロ融資の返済時期が近づいたことで再建を諦めるケースが広がる。
下のグラフを見ても、アフターコロナが言われるようになってから、
倒産が激増していることがお分かりいただけると思います。
ここへきて物価高や人財難、為替変動なども相まって、
なおのこと事業経営は非常に厳しい状況に陥るケースが出てきています。
さて、このブログは私学関係者向けのブログですので、
その観点からこの状況を見た場合、懸念されるのは
授業料等の収入が滞らないか、という点です。
上記のような状況に陥った場合には、家計が厳しくなることは
必然であり、私学の授業料はかなりの負担になるでしょう。
授業料等の入金状況をこまめに確認したうえで、
貴校園の運営上の問題が起こらないか、早めに確認しておきましょう。
(文責:吉田)