物価高が教育に及ぼす影響は決して小さくないのかもしれません。
日経新聞より。
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物価高が続くなか、家庭でスポーツクラブや音楽教室といった子どもの学校以外での「体験活動」を減らす動きがある。民間調査では所得が低い世帯ほど傾向が顕著で、年収300万円未満では3割が「体験活動の機会が減った」と答えた。調査した団体は「多様な活動は成長にとって重要だが、経験の格差が広がる懸念がある」と指摘している。
この調査は2022年10月、子どもの学習支援に取り組む公益社団法人が、
学校以外でのスポーツや文化芸術活動などを
「体験活動」として実施状況を調査したもので、
小学1~6年生の子どもがいる保護者約2千人が回答しています。
世帯年収300万円未満を「低所得世帯」と定義したうえで、
物価高の影響で体験活動の機会が減少したと答えた割合は
低所得世帯で30.8%を占めました。
同様に答えた割合は世帯年収300万~599万円で23.8%、
同600万円以上で13.7%となっており、
所得が低い世帯で体験機会の減少がより顕著でした。
下のグラフをご覧いただきますと、所得階層による影響の大きさには
はっきりと差がある状況が見て取れるように思います。
私学に子どもが通う世帯は比較的裕福な家庭が多い、
というふうに考えることも可能かもしれませんが、
特に高校では就学支援制度が充実してきている昨今、
必ずしも家計に余裕のないご家庭も
私学在籍者の中にいらっしゃることと思います。
私学では学校内での活動にしっかり注力することが重要ではありますが、
各家庭での教育活動、学校外部での教育活動にも目配せをして、
学内での活動にもそれらを反映できればなおのこといいかもしれませんね。
物価高は各家庭に少なからず影響を及ぼしていることを、
私学として忘れてはならないと感じた記事でした。
(文責:吉田)