台風が心配な朝を迎えています。
大きな台風のようですので、全国的に注意が必要とのことです。
被害が出ないことを祈っております。
さて本日はいつもと少し趣向を変えて、民間企業による教育事業の中で話題になっているものを採り上げてみたいと思います。
まずはこちら。リセマムより。
講師は満足度90%以上、1.4倍速で時短学習も可能な「受験サプリ」(1/2) | リセマム
まずは記事の冒頭に「受験サプリ」に関する要約がありますのでそちらを引用します。
受験生の2人に1人が利用しているというオンライン予備校「受験サプリ」は、会員登録するだけで大学入試の過去問やセンター問題集、暗記カードなどが無料で使えるうえ、月額980円で見ることのできる講義映像は約2,000授業にのぼる。講義を行うのは、大手予備校講師経験をもつ先生のみ。予備校で90%以上の満足度を獲得している全国でもトップクラスの講師を揃えていることが受験サプリの特徴だ。
これに加えて、受験サプリは20分映像×3本=60分講義、という形態をとっていますから、20分だけの視聴も可能です。
これらのことから、特徴を一言にまとめるなら「安価」「手軽」「効率的」といったところになるでしょうか。
記事にもあるように、データとしての映像なので1.4倍速での再生も可能で、これは学ぶ側からするとかなり有り難いのではないでしょうか。
というのも私自身、資格試験の勉強をする際にはカセットテープ(当時はこれが主流でした)を1.4倍速で聞いて、時間的な制約をかなり免れたという実感があるからです。
そして、この受験サプリの講師へのインタビューの中で、講師がこのようなコメントをしているのが印象に残りました。
映像の場合は、ライブの10倍くらいの仕掛けが必要になります。たとえば、ライブの場合は生徒が目の前に座っていて、適当なことをしゃべって本題になかなか入らなくても、生徒がすぐ逃げることはありませんが、映像の場合は違います。受験サプリは20分の映像3本で1つの講義を構成していますが、その20分間の冒頭で少しでも余計な話をすると生徒は受講をやめてしまいます。ほかにも、受講者全員に共通して伝わるような表現と内容を心がけたり、スマホの画面で見やすく板書したり、板書を遮らないような位置に立つといったことにも注力しています。
学校での授業でも同様の緊張感で臨むことによって、お金をかけずとも授業の質を挙げることが可能なのかもしれませんね。
もうひとつ、別の企業が展開する事業に関する記事です。Business Journalより。
“教育業界のニコ動”スクー、なぜ注目&急成長?「双方向性」取り入れ、堅実なマーケ戦略 | ビジネスジャーナル
この記事で紹介されているのは、「インターネット上で授業をリアルタイムに提供するプラットフォームビジネスを手掛ける」、株式会社スクーです。
現在、スクーには1000を超える授業があるそうですが、2016年9月までにこれを2万にまで増やすことを目指しているとのこと。
私もこれを機会にコンテンツを見てみようとこちらのサイトから会員登録してみたのですが、メールアドレスだけで登録できますし、どうやら無料で受講できるものもたくさんあるようで、個人的に興味をひかれるものもたくさん見つかりました。
現時点で拝見する限り、メインターゲットは社会人のようですので、いわゆる子供たち向けの教育機関が提供しているコンテンツとは必ずしも一致はしていませんが、スクーがあくまでプラットフォームを提供する起業であることを考えれば、学生向け・生徒向けにコンテンツを広げることはそれほど難しいことではないかもしれません。
学校でのメインサービスたる授業がこうやってオンラインで展開されていく昨今。
価格は下がり、便利さも向上していきます。
では学校の授業はどこに強みを見出すのか。
いろいろある中で、インターネットでは太刀打ちできないのがその場の空気感でしょう。
例えば常に双方向が実現するという臨場感。
例えば先生が場の状況に応じて内容や伝え方を変えるという臨機応変さ。
その場ならでは、といった要素はたくさんあると思います。
そしてそれを活かすのが教師の力量、ということになるのでしょう。
民間企業は事業性を強く意識するものです。
学校におけるマーケティングの参考にするためにも、ぜひ一度これらのコンテンツと打ち出し方をご覧になってみてはいかがでしょうか。