すでにその時期は過ぎ去っているのかもしれませんが、
遠隔での教育環境整備を進めていくための気付きになれば、
ということでご紹介させていただきます。
日経新聞より。
(有料会員限定記事となっております。ご了承ください)
生徒に1人1台タブレット端末などを配って教育に生かす国の構想をにらみ、首都圏の自治体が遠隔教育の取り組みを本格化させている。ソフトでは映像の活用法、ハードではインターネット環境の最適化が柱だ。新型コロナウイルス感染再拡大で休校となれば遠隔教育は欠かせず、各自治体は体制整備を急いでいる。
この記事は日経新聞の地域版(首都圏版)に掲載されたものです。
紹介されているのは、東京都、埼玉県、千葉県内の公立小中学校の例です。
以下、記事の内容をまとめて記しておきたいと思います。
【テレビ会議システム(Zoom等)による授業の実現のために】
・東京都三鷹市の例
東京都のICT(情報通信技術)パイロット校として遠隔教育で先行する
都立三鷹中等教育学校に教員を派遣するなどして体制づくりを目指している。
・埼玉県久喜市の例
若手教職員らを中心に課題を出し合っている。
某小学校では、前職がシステムエンジニアという
30代の事務職員が中心となって準備を重ねた。
(市教育委員会とのマニュアル作りにも貢献)
・千葉県柏市の例
6月から市内の中学校の道徳の授業で、
パソコンを使いながら生徒同士が意見交換をする授業を実験している。
「不登校の生徒も自宅から参加するなど想定していなかった効果が出ている。
入院中の生徒の参加も見込めるため、学習機会の平等という意味でも
効果が期待できそうだ」(市担当者談)
【オンデマンド映像を制作する動き】
・東京都多摩市の例
某中学校で5月以降、若手の教員が中心になり、字幕やアニメも交えて
500本弱制作、学習支援システムで生徒に見てもらっている。
制作に通じた教員は別の教員にノウハウを教える。
・東京都世田谷区の例
教員が授業をする動画「せたがやまなびチャンネル」を作成。
ユーチューブで常時約40本公開しており、誰でも見ることができる。
「せたがやスタディTV」と題した限定公開の授業動画も配信。
・東京都三鷹市の例
市内の教員約600人全員に2本ずつ映像制作を義務づけ。
「まず教員全員に慣れてもらうことが大事」との主旨。
ちなみに、多摩市、世田谷区ともに1本当たりの動画の長さは
5~15分にとどめている、とのこと。
「対面と違い子どもの集中力を考えるとこのくらいの長さが妥当だ」
とのコメントも付されていました。
それは全部わかっていますよ、という私学現場の声もあるかもしれません。
いや、むしろそうであってほしいところです。
私学はより先へと歩みを進めて、より良い教育環境の構築を
進めていただければと願っております。
(文責:吉田)