体制づくり…考えたこと、ありますでしょうか。
どの学校においても、きっと何度も考えられたことでしょう。
今年度に入り、関与させていただいている各校で
大きな体制の変更が相次ぎました。
ちょうど世代交代期にあたる、ということもあるでしょうが、
体制を変えるということにはほとんどの場合、
「積極的な意図」があり、その意図によるものが多いように思います。
例えば、リーダーシップを変化させたい、という意図。
方向性を明確にしたい、という意図。
特定の課題に向き合いたい、という意図。
他にもいろいろあるでしょう。
体制、という言葉は少し幅が広いようにも思うのですが、
もっと絞っていうならそれは「機関設計」と「人事配置」という言葉が
ぴったりきます。
つまり、体制をつくる、変えるといった際、具体的には
「組織の機関(役職)を再考する」
「その機関に誰を配置するかを再考する」
ということが行われるわけです。
そして、その体制づくりにおける根幹はなんといっても
「理事会」。
理事会は学校法人における最高意思決定機関でありながら、
その機能が十分果たされていない、あるいは場合によって
その機能が失われているケースもある、と私は感じています。
複数の理事で構成されている理事会は、多様な意見を基に、
学校の方針や行動をひとつに決めていく役割を持ちますので、
ここが安定しなければ、学校はまっすぐ進んでいきません。
理事には非常勤の方も含まれていますので、
内部者と外部者の知恵をともに活かすためには、
運営上の工夫はもちろんのこと、構成員そのものも工夫が必要です。
こんな白書が発表になりました。
これによれば、女性管理職の割合(=課長級以上に占める女性の割合)は
全国でわずか8.2%。
これでも「長期的にみると多くの県で上昇している」とのコメントが
なされていますが、1割未満とは何とも少ないですね。
ちなみに、教育・学習支援業では18.1%(平成28年)。
他業種と比べると高いのですが、前年と比較すると約5ポイント減少しています。
私学の理事会に陪席させていただく機会のある私の個人的な感覚ですが、
構成員の中で女性が占める割合はやはり高くないように思います。
子育ての中ではむしろ男性よりも重要な位置づけである女性の感覚が、
私学経営に活かされないのはいかにももったいないように思います。
これもまた、体制づくりの工夫の一つではないでしょうか。
これはあくまでも一つの着眼点です。
その他、体制づくりにはいろいろな考え方があるでしょう。
御校の体制、今一度考えてみませんか。
(文責:吉田)