知ってるようで、よく知らない。
労働法はそんな存在かもしれません。
労働法、という名前の法律があるわけではなく、
いくつかの法律が複合的に「働くことのきまり」を定めていることもあって、
全貌がつかみにくかったり、規程が細かかったり…
私も受験時代には苦労したことを思い出します。
さて、厚労省HPにこんな情報提供がありました。
実はこれ、このたび制作されたハンドブックの紹介ページです。
こんな説明が付いています。
就職を控えた学生や若者向けのハンドブック『知って役立つ労働法~働くときに必要な基礎知識~』を作成しました。
このハンドブックは版権フリーですので、学習や研修などでご活用下さい。
なるほど、まだ就職していない人たちに向けたハンドブックのようですね。
ちょっと開いてみましたが、平易な言葉で分かりやすく、
という意図は感じました。
正直を申せば、読みやすい、とは思えなかったのですが…(苦笑)
目次の大項目だけ拾うと以下の通りです。
第1章 労働法について
第2章 働き始める前に
第3章 働くときのルール
第4章 多様な働き方
第5章 仕事を辞めるとき、辞めさせられるとき
第6章 就職の仕組み(新規大学等卒業者の場合)
考えてみれば、学生時代に労働法を学ぶのは法学部の一部学生のみ、
ということも十分あり得ますので、このようなハンドブックはもちろん、
実際に労働法について学ぶ機会もあった方がいいように思います。
現在の学校教育では、「社会人」に備えた教育が十分、とは言えないかもしれません。
ただ一方で、現行のカリキュラムでもかなり忙しく、
さらに内容を増やすのも大変なことでしょう。
そこで、就業体験等の行事に合わせて、
働く際に知っておくべききまりごとに触れる機会があったらどうでしょうか。
そこでは、単なる法律の知識を学ぶのではなく、
実社会において労働者と経営者がそれぞれどのような想いで働いているのか、
どんなことに不合理や矛盾を感じているのかなど、
法律の規定の前提となっていることも含めて感じ取れる機会があれば…
などと、想像を膨らませてしまいます。
考えてみれば、私が子供の頃には、時折親の職場に連れて行ってもらったものです。
実際の仕事が身近な存在になることが、一番の社会学習なのかもしれませんね。
(文責:吉田)