お盆休みも明けて、学校はそろそろ2学期の準備…というところでしょうか。
学校の話題は昨今、常にマスコミを賑わせていますが、
インターネットを含め、その声を多く目にするのがPTAの活動について、です。
先日の日本経済新聞にこんな記事が掲載されていました。
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この記事は「日本PTA全国協議会専務理事」が書かれたものです。
一部のみ抜粋します。
活動が平日昼間に集中しているPTAも多いが、共働きが増えた今、日中の活動に無理なく参加できる保護者は少なくなっている。「働く保護者にとって負担が重い」という批判もつきまとう。一部地域では会合の時間帯を夜にしたり、インターネット上で意見や資料を交換したりと、保護者の多様な生活に合わせた運営改革が始まっている。
役員構成についても再検討の必要があると考える。現在は役員の多くを男性が占めており、昨年度には女性を最低1人は役員として入れるよう規定を改定した。女性の視点が運営に反映されるようになることで改善も進むはずだ。
なるほど、活動の枠組を変える、組織を変える…必要なことと言えるでしょう。
ただ当然のことながら、PTA活動の議論はどうしても
「保護者」側からなされることが多いものです。
一方で、本ブログは学校経営に携わる方に向けて書かせていただいておりますので、
その観点からPTAについて考えてみますと…
現在、PTAに対して積極的な意義を見出している学校関係者はそう多くない、
というのが私の見立てです。
PTA活動を担当する教員(教頭先生であることが多いように感じますが)にとって、
学校とPTAの双方の調整を行ったり、
PTAが主催する形を採っている行事を手伝ったり、
PTAからの要望に対応したり…
といったことは、必ずしも気乗りすることばかりではありません。
一方で、PTA役員の皆さんは、その活動に負担を感じる方もいらっしゃいますが、
学校のことを思って活動して下さっている方が大半です。
学校とPTAの歯車がうまくかみ合えば、
その相乗効果で学校運営はより良くなっていくことでしょう。
ではなぜかみ合わないのか。私自身の観察によれば、
学校とPTAの間にちょっとしたトラブルが起きる
⇒双方のコミュニケーションの頻度が減る(疎遠になる)
⇒お互いのことが分からなくなる、分かりにくくなる
⇒学校として関わりたくない存在になる
⇒余計にトラブルが起きやすくなる…
といった、負のスパイラルに陥ることが要因ではないか、と思います。
つまり、単純なコミュニケーション不足が引き金になっている、と。
このような関係悪化の構図は、人間関係の全てに言えることかもしれませんね。
そして、PTA役員側においても、必要な情報がもらえていないために
負担感も大きくなってしまっている、のかもしれません。
誤解を解くには充実したコミュニケーションが必須です。
そして、学校活性化のためにPTAの存在は決して小さくありません。
ぜひこの機会に、PTA役員の皆さんといろいろ話してみましょう。
学校運営のヒントがたくさん見つかることと思いますので。
(文責:吉田)