寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

大阪の学校経営コンサル会社/株式会社ワイズコンサルティングが、学校経営に関する情報を収集し発信するブログです。

中学英語の「習熟度別指導」全国拡大検討へ

ここのところ、食中毒・インフルエンザのニュースが氾濫していますね。

どちらもウィルスの存在が原因であることが多いので、感染拡大防止等に十分留意しなくてはなりませんね。

それにしても、学校関係者の方々はいろんなことにたくさんの気遣いをせねばならず、本当に大変だと思います。

がこれも社会的使命とお考えいただき、積極的なご対応を願いたいと思います。


さて今日は英語のお話。

YOMIURI ONLINEから。


中学英語の「習熟度別指導」全国拡大検討へ


現在、一部の公立中学校で行われている英語の「習熟度別指導」を、全国的に広げて実施できるように検討が始まるようです。

これは2020年度に実施を目指している、中学における「英語による英語授業」に向けての準備も意識されての取組であることが記事では紹介されています。

そしてその具体的な指導方法として、

・1クラスを複数の少人数グループに分割

・苦手な生徒にはアルファベットの書き方など初歩的な内容で基礎力の定着を図る

・得意な生徒には、より高度な読解や作文など発展的な学習に取り組ませる

といった内容が挙がっています。


きめの細かい指導、というのはむしろ私学の十八番なのかな?とも思っていたのですが、最近は公立校の取組が私学並みになってきている、あるいはそれ以上の充実した教育環境やカリキュラムが実現されている例が多くみられます。

今回の記事にある「少人数」を前提とした取組は、それだけで人事面への予算をかなり多く配分せねばならないケースが多く、やりたいけどなかなかできない、と悩んでおられる私学も少なからずあることでしょう。

経営そのものが苦しくなっている私学と比べ、公立では予算の重点配分がなされることも増えてきており、その資金力の差がこういった形で見えてきているという面も否めません。


ただ、その一方で、何もかもがお金がないと無理、というわけではありません。

私が時折お邪魔する私学でも、PTAの力を借りたり、同窓生の力を借りたり、場合によっては地域の力を借りたりしながら、素晴らしい教育内容を実践しておられる学校もたくさんあります。

また、所属する教職員さんのアイディアや努力で、生徒や保護者のニーズを汲んだ取組がなされたり、あるいはプロフェッショナルとしての教育効果の高い取組がなされたり…といった例も数多く存在します。


これからのマーケットを考えると、今後私学の財政が今まで以上に潤沢になる、と予想するのは安易に過ぎます。

ついては、十分ではない資金をどう重点配分し、その中で自分たちらしさをどうやって発揮するのか、といったことが私学に求められる最重要テーマであると感じます。


お金が無ければ知恵を出そう。


これを一つのキーワードに、今後の私学経営を考えていく必要がありそうです。


(文責:吉田)