本日は久しぶりに、労働市場の統計をご紹介します。
日本経済新聞より。
有効求人倍率3年4カ月ぶり低下 9月1.09倍 :日本経済新聞
有効求人倍率の算式は「有効求人数÷有効求職者数」。
この数字が1倍を超えているということはつまり、求人数が求職者数を上回っているということです。
このところ、有効求人倍率は1倍を超えて推移しています。
2014年の各月の有効求人倍率は次のとおり推移(季節調整値)。
1.04 1.05 1.07 1.08 1.09 1.10 1.10 1.10 1.09
(1月~9月を順に並べています)
今回のニュースで「低下した」と報じられているのは「前月比」。
3年4か月ぶり、ということですが、3年4ヵ月前も0.1ポイント下がっただけですので、実質的にはそれ以前から伸び続けています。
ちなみに、ここ最近での「底」は2009年8月で、0.42倍。
この5年でずいぶん数字が上がったことがお分かり頂けると思います。
以前から学校現場では採用が難しいとの声が良く聞かれましたが、こうなってくるとその様相はさらに厳しくなっている可能性があります。
ただ、業種ごとに人手不足感はかなり異なっています。
今回の数値の低下も、その大きな要因は労働者派遣業の求人減であると記事にも書かれています。
安易に採用が難しいという感覚に流され過ぎないことも大切かもしれませんね。